べらぼう第45回から本格的に動き出した写楽絵。
蔦重たちが試行錯誤するシーンについて収録までの道のりや裏話を、浮世絵指導の向井大祐さん・松原亜実さんに伺いました!
📺べらぼうは「写楽」をこう描く!ドラマはこちらから見られます
※配信期限11月30日(日)午後8:44
「浮世絵指導」とは、出演者への筆遣いの指導や、本編に登場する劇中画の作成というのが主な役割です。
第45回、絵師たちが各々の写楽絵に取り組むシーンでは、台本に沿ったオリジナルの絵の創作に挑みました。
まずは古川雄大さん演じる政演の絵。政演は、蔦重から「お前、腕落ちてねぇ?」と言われます(政演はこの頃、戯作の活動をメインとしているので、錦絵の制作からは遠ざかっていたようです)。
▲第45回「その名は写楽」より
このシーン、台本には「下手くそな役者絵」と書かれていましたが、それはどのような絵なのか、下手といってもどの程度なのか、これらを実際に演出とともに形作っていくのに苦労したといいます。
完成に至るまでにいくつかのパターンを試作し、蔦重が指摘したくなるような、絶妙な度合いを探りながら生まれたのが、この「下手くそな役者絵」でした。
高島豪志さん演じる政美は蘭画(西洋からきた陰影のある絵)風の絵を提案します。
向井さんたちが提示した最初の試作へは「上手すぎる」という指摘が演出からあったといいます。
▲最初の試作
蘭画風の役者絵にはしたいけれど、ここまで魅力的だと蔦重は『これで行こう!』と採用しかねない、というのがその理由でした。写楽絵開発に向けてみんなが試行錯誤を重ねたいので、最初に提案する政美の絵は見よう見まねで描かれた、違和感のある絵にしたいと方針を固めたそうです。
というわけで、ドラマに登場した絵は、“横顔を描いているはずなのに正面向きの目を描いてしまっている”ように、“あえての違和感”を持たせることに。試作の過程を見ると、部位ごとの細かな調整がされているのが分かります。
いよいよ来週、写楽絵が誕生!?
写楽絵がどのように完成するのか、小道具で出てくる各絵師の絵にも注目しつつ、引き続き放送をお楽しみください!