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中国海警船、尖閣諸島周辺の日本領海に侵入 海保巡視船の求めで退去

AFPBB News / 2025年12月2日 15時12分

中国の国旗(2025年4月14日撮影)。(c)Hector RETAMAL/AFP

【AFP=時事】海上保安庁によると、中国海警局の船2隻が2日未明、東シナ海の沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海に進入し、数時間後に領海外側の接続水域に出た。

高市早苗首相が11月7日の衆院予算委員会で、台湾有事をめぐって日本が集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」に該当する具体例を問われ、「戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になりうるケースだと私は考える」と答弁したことに中国は猛反発。日中関係は特に緊張している。

海上保安庁によると、中国海警船が日本の漁船に近づこうとしたのを受け、海上保安庁の巡視船が領海から退去するよう要求した。

海上保安庁は、「中国海警船は領海侵入の際に日本漁船に近づこうとする動きを見せたり、砲を搭載した船舶が領海侵入したりするなど、尖閣諸島周辺において『力』を背景とした一方的な現状変更の試みを執拗に継続している。尖閣諸島は歴史的にも国際法上も疑いのない日本固有の領土であり、現に日本はこれを有効に支配している。したがって、尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない。尖閣諸島周辺のわが国領海内で独自の主張をする中国海警船の活動は、そもそも国際法違反であり、断じて容認できない」と述べている。



海上保安庁によると、中国海警船2隻を含む中国船は依然として領海周辺にとどまっている。

これに対し中国海警局の劉徳軍報道官は通信アプリ「微信(ウィーチャット)」の公式アカウントで、日本の漁船が「中国の領海に不法侵入した」と主張。

「中国海警局の船舶は必要な取り締まり措置を講じ、警告を発して追い払った」さらに、「中国海警局は引き続き釣魚島(尖閣諸島の中国側の呼称)周辺海域における権利保護と法執行活動を実施し、国の領土主権と海洋権益を断固として守っていく」と述べた。

共同通信によると、中国当局の船が尖閣周辺で領海侵入したのは11月16日以来で、今年29日目。

中華人民共和国(中国共産党)は台湾を統治したことが一度もないにもかかわらず、台湾は自国領土の一部だと主張し、武力を行使してでも併合すると脅している。

高市氏の台湾有事答弁を受け、中国は自国民に対し日本への渡航自粛を要請するとともに、11月28日に中国・上海で開催されたイベントで、人気アニメ「ワンピース」の主題歌を歌う歌手大槻マキさんの公演を中断させるなどの対抗措置を取っている。

だが、日本産水産物の輸入輸入手続きを再度停止したとの報道を除けば、レアアース(希土類)の輸出制限といったより強硬な措置には今のところ踏み切っていない。

【翻訳編集】AFPBB News

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