スター候補が攻守で光った! DeNA・松尾汐恩捕手(21)が28日、阪神19回戦(横浜)に「6番・捕手」で約3週間ぶりに先発出場し、4号2ランを含む3安打。5―4の勝利に貢献した。守っては、今季初登板で先発した森唯斗投手(33)を5回2失点で勝利に導く好リード。8月中旬に2軍で2度バッテリーを組んだ2人が、チームの連敗を2で止めた。
ひと回り年齢の違う先輩を〝漢〟にした。「横濱漢祭(よこはまおとこまつり)」として開催された3連戦。8月5日以来の先発マスクを被った21歳の松尾は、ソフトバンクから昨季加入した33歳の森唯の勝ち星を攻守でアシスト。チームの連敗を2で止め、誇らしげな表情を浮かべた。
「最近はチームの力になれていなかった。チームに勝ちを付けたい、(森)唯斗さんに勝ちを付けたい、という強い意志で臨んだ」
一回に佐藤輝に先制2ランを献上。球場に漂う重い空気を松尾がバットで振り払う。二回無死二塁、伊原に対してフルカウントから2球粘ると、甘く入った8球目のスライダーを一閃。確信の当たりは、左翼スタンド最上段まで飛ぶ推定飛距離130メートルの同点4号2ラン。「打った瞬間に行ったと思って、本当に気持ちが良かった」とはにかんだ。
大阪桐蔭高からドラフト1位で入団して今季が3年目。5月までにプロ初本塁打を含む3発を放ち、持ち味の打撃が開花したかに見えたが、6月以降は失速。8月7日には出場選手登録を抹消された。「スイングゾーンが広かった。自分の打てないところに手を出してしまった」。真夏の太陽が照りつける横須賀の球団施設で、好調時のスイングを取り戻す微調整の日々。「一回、全部崩してもう一回立て直した」と、すっかり日焼けした顔で明かした。
前日に正捕手の山本がクロスプレーで左肘を負傷。大事には至らなかったものの、代役として20日に再昇格した松尾が指名された。森唯とは2軍で直近2試合でバッテリーを組み、松尾は本塁打を放っていた。「唯斗さんのとき、結構打つんです」と相性の良さに胸を張った。
「自分が上がることで(2軍を含め)よりキャッチャーの熱量が上がってくる。もっともっと火をつけて(チームの)底上げをやっていかないといけない」
森唯を含む5投手を好リード。オースティン、知野にも一発が出て阪神戦の連敗を7で止めた。クライマックスシリーズ(CS)出場争いは、2位巨人から5位中日までは4ゲーム差。シーズン最終盤まで続く熱い戦いへ、大器の言葉に力がこもった。(阿部慎)