Post

Conversation

第三章 名古屋と大阪、そして日本の製造業の未来 大阪や北海道では、地銀や信金が不動産投資に注力する傾向があります。これは、かつて存在した主要産業のサプライチェーンが崩壊したためです。大阪では電機産業が衰退し、北海道では拓銀の破綻によって経済基盤のほとんどが崩れてしまいました。 対して、名古屋が自動車産業で生き残ったのは、後から振り返れば必然に見えますが、大阪の電機産業と何が違ったのかと言えば、それは「偶然の産物」であり、卵が先か鶏が先かという議論に過ぎません。 日本の製造業が全体として衰退した理由は、大きく分けて3つあります。 1. 投資効率の変化: 製造業よりも、金融、IT、サービス業の方が割が良かったこと。 2. 中国の台頭: 中国の圧倒的な工業力とコストパフォーマンスに勝てなかったこと。 3. 支店経済化: 地方都市が東京の支店経済として組み込まれてしまったこと。 現在、地方創生といえば「観光!ホテル!インバウンド!」と、どこも金太郎飴のように同じ政策ばかりを掲げています。 しかし、潮目は変わりつつあります。米中対立の激化に伴い、米国は軍事転用可能な戦略物資の生産拠点を、中国から日本(同盟国)へシフトさせる動きを見せています。 日本の製造業復活が期待されるこの局面において、強固なモノづくり基盤を残した名古屋経済こそが、真の意味での地方創生の成功モデルとなる可能性を秘めているのです。