東北大が2027年度から外国人留学生の授業料を約1.7倍に引き上げると発表した。大学側は留学生の受け入れに向けて魅力的な研究や生活環境の整備をうたうが、ネット上では引き上げを歓迎するような排外主義的なコメントも相次ぐ。「日本で学びたい」と志す留学生のためになるのだろうか。(松島京太)
◆留学生の授業料引き上げは国立大学で初めて
「理解できない。学費と生活費は全てアルバイト代で何とかしている。貯金はいつもゼロだ」。中国出身の東北大工学部の男子学生(23)は苦しい生活を明かし、困惑する。
東北大は今月1日、2027年4月以降の学部と大学院修士課程入学者の授業料を、現行の53万5800円から90万円に改定すると発表した。冨永悌二学長は「優秀な留学生が集い、国際性と多様性が広がるキャンパスの実現に向け、今後も留学生のニーズを踏まえた受け入れ環境の整備を進める」とコメント。増額分は就職支援の強化などに充てる。優秀な留学生への奨学金も創設するとした。
文部科学省は昨年4月に留学生の授業料などを引き上げることを認める改正省令を施行。同省によると、東北大が国立大で初の引き上げ事例となるという。
◆留学先は「別の大学か他国で探すことに」
狙い通り優秀な留学生の獲得につながるのか。前出の男子学生は既に入学済みなので引き上げの対象外だが、「自分が通っていたから東北大に行きたいと言っていた親戚はおそらく別の大学か他国で探すことになるだろう。残念だ」と嘆いた。
この学生は来日6年目で、プログラミングなどの情報工学を研究。大学卒業後は、日本国内のソフトウエア開発系企業への就職を考えている。「留学後に帰国する学生もいるが、日本で働きたいという人がほとんどじゃないか」と言うが、今回の東北大の判断に、周りの留学生たちの間では「最近の排外主義の雰囲気に影響されたので...
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