“旧姓使用”国会提出へ 自民党内の選択的夫婦別姓推進派は抵抗感も…「総裁選でも掲げられた高市氏の持論」記者が解説
政府は、来年1月からの通常国会に、夫婦同性を維持した上で旧姓を通称として使いやすくする法案を提出する方針を固めた。この法案提出の方針を巡り、文芸編集者の黒岩里奈氏とテレビ朝日政治部の大石真依子記者が、今後の議論の展望についてコメントした。 【映像】高市総理、維新との連立合意で浮かべた表情(動画あり) 佐藤啓官房副長官は「政府としてはこの(自民・維新の)合意を踏まえ、与党と連携しながら必要な検討を行っている」と発言。旧姓の通称使用に関する法案の提出は、自民党と日本維新の会の連立合意書にも盛り込まれている。 高市早苗総理は、住民票に旧姓を併記できる制度を法制化する私案をまとめていて、行政手続きや金融機関などでの旧姓の通称使用による不便を解消したい考えだ。一方で、自民党内では選択的夫婦別姓制度の導入を求める声も根強く、調整が難航する可能性もあるという。 この方針について、黒岩氏は「まだ詳細が明らかになっていないので何とも言えないところがあるが、その上で、まず不便を解消する方向に進んでいることはポジティブだと思う。一方で選択的夫婦別姓の議論も含めて、必要な議論がされた上でのこれなのかというのは疑問が残る」とコメント。 大石記者は、政府内の考えとして「3日の朝に話を聞いた総理周辺の方は、選択的夫婦別姓についての議論があることはもちろん承知していて、それとは一旦切り離して、まずは旧姓使用を拡大して便利にしていくことが狙いだと話していた」と取材観を語った。 大石記者によると、高市総理の私案はあるものの「決してこれを軸にやっていくと決まっているわけではなく、党内と政府内でそれぞれ並行して議論していくようなイメージ」だという。 自民・維新の連立合意書には、「戸籍制度及び同一戸籍、同一氏の原則を維持しながら、社会生活のあらゆる場面で旧姓使用に法的効力を与える制度を創設する」と盛り込まれている。 大石記者は「この動きは、高市氏自身の元々の持論でもあり、総裁選でも掲げられていた。また、連立合意書に書いてあることについては全て実現する方針だと、政府高官も話していたので、まずはこれを進めたということだと思うが、『選択的夫婦別姓はどうなるんだ』という声が党内にあるのも事実で、そういった声にも耳を傾けて議論していかないといけないだろう」と語った。 さらに、党内の状況については「議論自体は続いているものの、世論調査などで選択的夫婦別姓の実現を求める声が下がっている傾向があることや、物価高対策など他に優先すべき政策があるという声が党内にあったことも事実。政策の優先順位をつけながら、取捨選択して順番にやっていくのだろう」との見方を示した。 これに対し、黒岩氏は「今まさに物価高の問題や議員定数削減がどうなるのかもかなり揺れ動いている中で、自民党として、または政府として、どこを優先するのかは国民はシビアに見た方がいいだろうと感じている」と述べた。 夫婦別姓そのものについて、大石記者は「やはり当事者の方の声を聞いていると、『別姓が(認められないので)とにかく困っている』という声が一定数あるのは事実」としたうえで「個人の価値観の問題で働き方は人それぞれ。いろいろな意見を排除することなく聞ければいいのでは」と解説した。 (『わたしとニュース』より)
ABEMA TIMES編集部