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東北大学が留学生の学費を1.7倍に~広島大学、早稲田大学なども検討する背景とは #エキスパートトピ

石渡嶺司大学ジャーナリスト
写真:イメージマート

11月29日・産経新聞、11月30日・読売新聞はそれぞれ、東北大学が外国人留学生の授業料を現行の1.7倍とする方針についての記事を掲載しました。

関係者によると、東北大は留学生を対象に授業料を1・7倍に引き上げることを検討。現在の年間53万5800円が90万円となる。日本の学生の授業料は据え置く。年内に発表し、周知した上で、令和9年度からの適用を目指す。

※産経新聞記事より

読売新聞オンライン記事では、東北大学の他に広島大学、NHKニュースでは早稲田大学についても留学生の学費値上げ検討について報じています。

ココがポイント

東北大は2027年度から、外国人留学生の授業料を日本人学生の1・7倍、年90万円に引き上げる方針を決めた。
出典:読売新聞オンライン 2025/11/30(日)

留学生には補講や生活支援など特別な配慮が必要な場合が多く、自国の学生よりも高い授業料を課すのは海外では一般的とされる。
出典:産経新聞 2025/11/29(土)

早稲田大学が、受け入れに伴うコストを理由に、留学生に限って学費の値上げを検討していることが分かりました。
出典:NHKニュース 2025/12/4(木)

エキスパートの補足・見解

NHKニュースでは、他大学の動向についても掲載しています。

▼東洋大学や帝京大学など4つの大学は、「値上げしない」と回答したほか▼東京大学や京都大学、立命館大学や日本大学など21の大学が「未定」としています。

なお慶應大学は、来年度は「値上げしない」としましたが、再来年度以降は「未定」と回答しています。

※NHKニュースより

外国人留学生の学費値上げが検討される背景としては、留学生の増加とそれに伴うコストの増加が挙げられます。

海外の大学では自国の学生よりも留学生の学費を高く設定するのが一般的です。生活支援や授業に対する補講なども必要であり、留学生が増えるとそのコストも増加します。

日本の大学は国公立・私立問わず、光熱費や諸物価の高騰により、経営が苦しくなっています。

日本人学生に対する学費値上げは国立大学でも東京大学など6校が実施済みで、今後も山口大学など他校にも広がる見込みです。

コストが余計にかかる留学生の学費を維持したまま、日本人学生の学費を値上げすると、大学全体で理解が得られない事態にもなりかねません。

今後も、外国人留学生の学費値上げは国公立大学、私立大学問わず、広がっていくでしょう。

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大学ジャーナリスト

1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。 大学・就活などで何かあればメディア出演が急増しやすい。 就活・高校生進路などで大学・短大や高校での講演も多い。 ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。 主な著書に『就活まるごとガイド』(講談社)など累計35冊・68万部。 2026年春に『採用のバカヤロー!』を刊行予定。

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