ぬるま湯につかる日本の大学発スタートアップ 存続率9割も半数赤字
大学発スタートアップの新陳代謝が乏しいことが経済産業省の調査で分かった。総数は10年で3倍に増え、5000社に達した。問題は質だ。清算していなければ活動中とみなしており、設立数に対する存続率は9割を超える。米国は知的財産の有無などで区分けし、2割台で推移する。成長力のある企業がどれだけあるのか、日本も実態把握が求められる。
経産省は全国の大学や高等専門学校を対象としてスタートアップの設立数や業種...
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(更新)- 加藤雅俊関西学院大学経済学部教授分析・考察
大学の研究者の多くは産業での経験がない。アイデアや技術が優れていても市場で成功するにはマーケティングや経営のノウハウが必須だ。アップルやホンダなどのケースでもそうだが、成功するスタートアップの創業チーム内には、技術面を担う経営者に加えて、経営面を担う右腕がいることが多い。実際、スタートアップが成功する上で、創業者たちが持つ業界経験や経営経験が重要であることがわかっている。ただ、スタートアップに経営人材を入れることが肝要である一方で、産業での経験があれば誰でも良いわけでもなく、かつそのマッチングも容易ではない。いかに優れたチームでスタートするかという視点が、スタートアップの創出には特に重要だ。
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(更新) - 浅川直輝日経BP 編集委員分析・考察
近年は大学発のAIスタートアップが数多く生まれていますが、自社製品に磨きをかけるプロダクト指向ではなく、大企業からAI導入のPoC(概念検証)を受託するなど受託開発を主力とする企業が多く、スタートアップとしての急成長が見込みづらいという構造問題があります。 一方、直近の調査(日経BP 企業のAI活用状況・意向調査)からは、発注元企業から日本のAIスタートアップに厳しい声が聞こえます。既存ベンダーと比べ業務への理解が足りない、ビジネス感覚が乏しい、コストが不透明、など。受託に頼りすぎてプロダクト指向への移行が遅れれば、いずれ既存ベンダーとの差別化が難しくなり、事業として行き詰まる恐れがあります。
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