「中国こそ米国の最大の脅威」 米議会の諮問委員会報告 多様な対抗策を提言
米議会の対中政策に関する諮問委員会が2025年の年次報告書をこのほど公表し、米国にとって中国こそが国家の根底を脅かし、米国主導の国際秩序を破壊しようとする危険な強大パワーだとする警告を発した。報告書は特に、中国が台湾制圧の多様な能力を高めていることに国際的な注視を呼びかけた。 報告書を出したのは超党派の「米中経済安全保障調査委員会」。700ページ超に及ぶ報告書は、中国による「世界的な覇権の追求」、「軍事力の政治利用」、「海洋覇権の拡大」、「経済における(市場原理の)歪曲と威迫」、「サプライチェーン(供給網)の武器化」といった各章で中国側の行動を分析している。 その上で、米国の軍事力強化と産業インフラの充実を図り、中国の脅威を抑えるよう提言。サプライチェーンの武器化を巡っては、戦略物資の中国依存度をモニタリングし、その低減を図る商務省「サプライチェーン・センター」の権限を大幅に強化するよう促している。 ■台湾海上封鎖は「命令から数時間で可能」 報告書が指摘している内容の骨子は次の通り。 ▽中国の軍事力拡大や高度技術力の増強による攻撃的行動は米国にとって最大の脅威となった。中国は覇権的な主導権を握る新たな国際秩序を構築しようとしている。 ▽中国主導の新国際秩序は年来の米国主導の国際秩序を転覆させ、専制的なものとなる。さらに経済の武器化や軍事力による国家関係の支配を特徴とする。 ▽中国の世界覇権の追求はロシア、イラン、北朝鮮という専制国家群と連帯して行われる。その結果、独裁、専制、個人の自由の抑圧により、不自由、不安定、非成長という傾向が世界で強くなる。 ▽中国は台湾への侵攻能力をさらに高め、その前段となる海上封鎖は首脳部の命令から数時間内で実行できるようになった。米国は同盟国、有志国とともに総力を挙げて、中国のこの動きへの対抗と抑止の措置をとらねばならない。 ■サプライチェーン武器化にも対策促す