日本最西端の与那国島に対空電子戦部隊配備へ 防衛省が住民説明会
防衛省は4日、敵の航空機のレーダーを妨害する対空電子戦部隊の配備計画を巡り、日本最西端の与那国島(沖縄県与那国町)で住民説明会を開いた。与那国島は台湾から約110キロしか離れておらず、台湾有事の際には最前線になる可能性がある。陸上自衛隊は令和8年度に与那国駐屯地に対空電子戦部隊を配備し、周辺空海域の対処力を拡充する方針。 説明会は4日夜、町との共催で行われ、住民約100人が参加。上地常夫町長も出席した。防衛省は当初、説明会を実施しない方針だったが、8月の町長選で初当選した上地氏の要望を踏まえ開催された。 説明会で沖縄防衛局の下(しも)幸蔵企画部長は「南西地域の防衛体制強化は喫緊の課題だ」と述べ、電子戦部隊を増強することで島嶼(とうしょ)部の防衛能力がより強化されると説明した。また、「相手国を攻撃するためのものでない」と理解を求め「自分たちで自分を守る能力があることを示し、相手に日本は攻撃しづらいと思わせることが抑止力になる」と強調した。 参加者からは対空電子戦装置の安全性を懸念する声も出たが、防衛省側は、装置で使用する電磁波は携帯電話で使われる電波と同じ周波数帯だとして、人体に影響を及ぼすことはないとした。 防衛省によると、対空電子戦部隊は、進行してくる敵の航空機に対し陸上から電波妨害を行い、早期哨戒機などのレーダーを低減・無力化する。8年度に与那国駐屯地と健軍駐屯地(熊本市)、9年度に那覇駐屯地(那覇市)に配備する予定で、朝霞駐屯地(東京都練馬区など)にある電子作戦隊の本部が各地の部隊運用を一元的に担う。 与那国島には平成28年3月に駐屯地が開設され、令和4年4月に航空自衛隊レーダー部隊が常駐化。6年3月に陸自電子戦部隊が配備され、地対空ミサイル部隊配備の計画も進んでいる。(那覇支局長 大竹直樹、写真も)