日本、G7に中国招待検討の仏に懸念を伝達 マクロン氏訪中を前に

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加藤あず佐 宮脇稜平
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 フランスのマクロン大統領が、議長国を務める来年の主要7カ国首脳会議G7)への中国の習近平(シーチンピン)国家主席の招待を検討していることをめぐり、日本政府がフランス側に懸念を伝えたことがわかった。マクロン氏は3日から訪中し、習氏と会談する予定で日本政府は警戒感を強めている。

 複数の日本政府関係者が明らかにした。米ブルームバーグ通信は11月、来年6月に仏東部エビアンで開催予定のG7サミットに、マクロン氏が習氏を招待することを検討しているとし、一部の同盟国と非公式に協議したと報道した。同通信によると、フランスと非公式に協議したドイツも、習氏の招待を支持する姿勢を示したという。

 政府関係者は、マクロン氏は以前から中国をG7に招待する構想を持っていると指摘する。だが、習氏を関連会合などに招待すれば、海洋進出や経済的威圧を強める中国に関する議論ができなくなる可能性があるとして、日本として仏側に慎重な検討を求めた形だ。ただ、「G7の価値は、自由や民主主義の価値観を共有していることだと考えられている。仏側も中国をG7に入れようとの認識ではない」(政府関係者)という。

 マクロン氏の訪中を前に、1…

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この記事を書いた人
加藤あず佐
国際報道部・政治部
専門・関心分野
人権、外交、移民・難民、教育