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南鳥島レアアースで報告会、小野田科技相「極めて重要」 26年試掘

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内閣府は4日、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「海洋安全保障プラットフォームの構築」について2025年度の報告会を開いた。登壇した小野田紀美科学技術相は26年1月から南鳥島沖で実施するレアアース(希土類)の試験掘削について、「安定した国産レアアースの供給実現を目指す本課題は、我が国の経済安全保障上極めて重要な意義を持つ」と述べた。

SIPは海洋レアアース資源採鉱を課題の一つとして掲げている。海洋研究開発機構(JAMSTEC)の地球深部探査船「ちきゅう」を使って、26年1〜2月にかけ、南鳥島沖合で試験採掘を実施する。

今回、海面下5500メートルと深い場所で、地球深部探査船から「揚泥管」と呼ぶパイプを下ろし、海底にある泥を押し上げてレアアース泥を回収する技術の確立を目指す。試掘と併せて環境モニタリングも実施する。

SIPでは22年に、茨城県沖の水深2470メートル地点からのレアアースを含まない堆積物の揚泥に成功した。今回の試掘ではレアアース回収のシステムが作動するかどうかを確認する「採鉱システム接続試験」を目的とする。SIPでは27年2月から約3カ月間の大規模な掘削試験を実施する予定で、1日あたり350トンの泥の回収能力を実証する。

南鳥島周辺海域のレアアース生産の実用化について、政府は本腰を入れる。政府の総合経済対策には「南鳥島周辺海域でのレアアース生産に向けた研究開発等を加速化する」と明記している。

日本の排他的経済水域(EEZ)の海底には、レアアースを豊富に含む泥や岩石が分布している。電気自動車(EV)のモーター用磁石に使うジスプロシウムや原子炉の制御材として使うガドリニウムなどが豊富に含まれているという。

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