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時代錯誤の「働いて働いて…」が流行語大賞としてふさわしい理由 #エキスパートトピ

西山守桜美林大学准教授/コンサルタント
写真:つのだよしお/アフロ

「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」で年間大賞に、高市総理の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」が選ばれた。

「ここのところとんと聞かなくなった気合の入った物言いに、働き方改革推進に取り組む経済界はド肝を抜かれた」 「初の女性総理、働いて働いて働いて働いて今があるのは間違いない。国内・外交、問題は山積み」などと評価された

現役首相が選ばれるのは2009年の鳩山元首相の「政権交代」以来16年ぶりだ。

なお、イー・ガーディアン発表の「SNS流行語大賞2025」の大賞は「ミャクミャク」であった。

ココがポイント

【流行語大賞】高市早苗首相の「働いて×5」が年間大賞!鬼気迫る演説のフレーズが今年の代表語
出典:日刊スポーツ 2025/12/1(月)

『2025 新語・流行語大賞』「年間大賞」は高市早苗内閣総理大臣「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」
出典:オリコン 2025/12/1(月)

SNS流行語大賞2025は「ミャクミャク」 万博閉幕直後の“109万件バズ”が決め手に!
出典:アスキー 2025/12/1(月)

高市早苗の「ワーク・ライフ・バランスを捨てる」発言をどう読むか 本当は怖い「やさしい言葉」の正体
出典:常見陽平 2025/10/9(木)

エキスパートの補足・見解

近年、流行語大賞はノミネートされたり、受賞した用語に対して「そんなに流行ってない」「しっくりこない」といった批判が出ることが多い。

選考の偏りが批判されることも多いが、むしろ誰でも知っているような流行がなくなってしまったことが大きいように思える。

2025年の国内の最も大きなニュースは「初の女性首相が誕生した」ということであることに異論はないだろうし、他のノミネート用語と比べても、多くの人がこの言葉を見聞きしたはずだ。

一方で、高市首相はこの言葉とともに「ワークライフバランスを捨てます」という発言をしており、時代に逆行する発言として物議をかもした。

注意すべきなのは、高市首相の発言は、労働者全般に対するものではなく、高市氏自身、あるいは一緒に働く国会議員に向けた発言であった点だ。

政治家に限らず、指導的な立場にいる人たちは概してハードワーカーだ。指導者がしっかりと働いて進むべき道を示すべき――ということは、一定の共感を得られているようにも思う。

また、高市政権の誕生はこれまでの世相の反動を象徴しているところもある。良くも悪くも、日本の空気感を言い表しているともいえる。筆者としては、大賞は適切だったように見える。

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ありがとうございます。
桜美林大学准教授/コンサルタント

大手広告会社に19年勤務。その後、マーケティングコンサルタントとして独立。2021年4月より桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授。「東洋経済オンラインアワード2023」ニューウェーブ賞受賞。東洋経済オンラインアワード2025」MVP賞受賞。テレビ出演、メディア取材多数。著書は『話題を生み出す「しくみ」のつくり方』(宣伝会議)、『炎上に負けないクチコミ活用マーケティング』(彩流社:共著)など。

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