今年度で閉校する米沢市の中学校校舎を3Dデジタル化 OBらが取り組み
今年度で閉校し、校舎を解体する予定となっている米沢市内の中学校を映像で記録し、デジタル化して今の姿を立体的に残そうという取り組みがいま、行われています。
米沢市の市立第二中学校は今年度、第三中学校と統合することに伴い、閉校することが決まっています。
統合による新しい学校の新校舎を現在、建設中で、今の二中の校舎は閉校後、解体されます。
8月5日、米沢二中の教室にパソコンやカメラなど大量の機材が持ち込まれました。
小林賢史さん「カメラの情報から立体物を生成する技術」「僕的には3Dで残して後々VRで中に入ったり体験で昔こういう学校があったというデジタルアーカイブとして残していければ面白い試みかなと思って有志で集まってくれた」
米沢二中のOBで現在は埼玉県でコンピュータ関係の仕事を手掛ける小林賢史さん(31)。現在の米沢二中の姿を映像で記録し後世に残す取り組みを企画しました。
撮影から編集に至るまでプロジェクトは全てボランティア。小林さんの同級生らあわせて4人が思いに賛同し、参加しています。
メンバーは特殊なカメラで校舎の内外を歩き回って撮影、出来上がった立体のモデルにドローンや一眼レフカメラで撮影した高画質な画像を組み合わせて、パソコン上に米沢二中を再現します。
プロジェクトメンバー中島崇晴さん「色々な角度から撮ることで3Dのモデルを生成し色々な写真から画像データを貼ることでできあがる」
こちらがパソコンに取り込んだ昇降口の様子です。下駄箱の上の掲示物まで細かく表示されています。
こうした、失われつつある地域の遺産をデジタル化して半永久的に保存する取り組みは近年、広がりつつあります。
山形大学では、軍事郵便など太平洋戦争に関する資料をデータとして後世に残す取り組みを行っています。遺族などから提供された原本を写真撮影し、デジタルデータ化しています。
一方、今回の米沢二中の取り組みでは、建物を立体的にデータ化し、様々な角度から見ることができるようにしています。必要な機材が多く完成まで時間もかかりますが、先進的な取り組みとして注目されていると小林さんは話します。
小林さん「開発で無くなってしまうような町の小さな祠など貴重なもの消えてしまうもの劣化風化してしまうもの全部3Dのアーカイブに残して後世に伝えたい」
小林さんは今回のプロジェクトを足がかりにして今後、さまざまな文化財など立体データとして記録し残していくビジネスモデルを興していきたい考えです。
小林さん「米沢は有機ELを開発したりテクノロジーの分野でも素晴らしい町と思っているのでそういったところでも僕たちの力が発揮できれば」
小林さんたちは今後、編集作業を行い、年度内にはネット上で自由に米沢二中の校舎の内外を立体的に見ることができるようにしたいとしています。
消えゆく景色を立体的な姿で半永久的に残し、後世に伝えていく新たな取り組みに注目です。