日本で未承認の薬の広告を出したり、海外法人を通じて薬を許可なく売ったりしたとして、医薬品医療機器法違反(未承認医薬品の広告禁止、無許可販売)の罪に問われた大阪府枚方市の医薬品販売会社「ナチュラルファーマシー」の元社長、北原敬子被告(68)と元役員、三牧大祐被告(42)、法人としての同社に、千葉地裁は3日、それぞれ求刑通り罰金50万円の判決を言い渡した。
判決理由で池田知史裁判長は、2人の捜査段階と公判での供述の相違などから、故意に広告を出したと認定。薬の販売について違法性の意識はなかったとの被告側の主張も退け「規制を免れて不法に利益を得ようと犯行に及んだ」と指摘した。
判決によると、令和元年7月~4年1月、日本で未承認のダイエット薬など5点を宣伝したほか、日本の販売業許可を得ていなかったシンガポールの法人名義で、日本の7人に抗生物質などを計約2万9千円で売った。