窓なし部屋でも「朝」は作れる。カメラマン×エンジニアが教える『光のデスク設計術』
1. はじめに
おしゃれなカフェやホテルに行くと落ち着くのに、
家に帰るとなぜか現実に引き戻される…
そんな経験ありませんか?
実は私もずっとそうでした。
部屋は片付いても、なぜか落ち着かない。
その理由は、『光が作る空気感』でした。
こちらの2つの写真をご覧ください。
同じ部屋なのに、まるで別物ですよね。
家具の配置は全く同じ。違うのは「照明」だけです。
この部屋、実は外窓のない「行灯部屋」なんです。
普通なら『条件が悪い』と諦める部屋。
でも私にとっては、
天候に左右されずに好きな空間を作り込める、
最高のスタジオです。
私は元コスプレカメラマンで、現役のUIエンジニアとして働いています。
「映える絵作り」と「使いやすい体験設計」。
この二つの視点を持つ私がたどり着いた、
お金をかけずに部屋の居心地を最高にして、
集中力までコントロールする、
「光の魔法」についてお伝えします。
【この記事はこんな人におすすめ】
・部屋の雰囲気がいまいち決まらない
・在宅ワークで集中力が続かない
・日当たりが悪くて気分が沈む
・お金をかけずに部屋をおしゃれにしたい
「あ、私にぴったりだ」と思ったら、
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
2. 光の“空気の正体”:色✕位置の法則
「家で集中できないのは、自分の意志が弱いからだ」
そんなふうに、自分を責めていませんか?
いいえ。
それは、部屋の「光の設計」が、目的に合っていないことが原因かもしれません。
実は、私たちの脳や体は、狩猟採集をしていた数百万年前からほとんど変わっていないと言われています。
太陽が昇ると活動し、沈むと休む。
このリズムが深く刻まれていて、
脳は光で、 “今がどんな時間帯か” を判断します。
つまり、
光は、脳をスイッチングする道具なんです。
私はこれまで、何もないスタジオに
『偽物の太陽』を作って撮影をしてきました。
その技術をデスクに応用するのは、実はとても簡単です。
覚えるルールは、たった2つだけです。
ルール1 :色(Color)=モード
青白い光は「覚醒」
オレンジの光は「リラックス・没入」。
ルール2 :位置(Position)= 時間
上からの光は「昼」
横からの光は「夕方」
下からの光は「夜」
たとえば、
上からくる白い光は、昼の太陽。
横からくるオレンジの光は、夕日。
足元のオレンジの光は、焚き火。
この2つのルールを組み合わせるだけで、
自然界にある“時間の空気感”を再現できます。
高い機材は必要ありません。
今あるライトの「色」と「置き場所」を変えるだけです。
3. 部屋の再現レシピ(朝・昼・夕・夜)
ここからは、私が実践している目的に合わせた光のレシピをご紹介します。
Recipe 1:【朝】脳を起動させる「森林浴デスク」
寝起きの脳をクリアにする。
朝に限らず、眠気を覚ましたいときに使っても◎。
目的: 眠気を飛ばし、作業モードへ切り替える。
設定: 青白い光(昼光色)を全灯+手元も明るく
効果: 脳が「朝がきた!」と認識。活動スイッチがオンに。
Recipe 2:【昼】集中力を高める「晴天デスク」
日中の仕事や作業に、幅広く使えるレシピ。
目的: 作業効率を最大化する。
設定: 自然に近い白(昼白色)を全灯+手元は明るく
効果: 視界のストレスが減り、集中が続きすい。
Recipe 3:【夕】集中力を研ぎ澄ます「夕焼けデスク」
疲れが出る夕方頃からのラストスパートに。
目的: 散漫になりがちな意識を、目の前に集中させる。
設定: オレンジ光(温白色)を50%点灯 + 手元を白色で明るく
効果: 部屋の四隅のノイズが消え、モニターだけに意識が向く。(UI的には “視線誘導” が起きてる状態)
Recipe 4:【夜】自分を癒やす「星空デスク」
一日の終わり、自分を労る時間に。
目的: クールダウン、趣味の時間。
設定: 天井のライトを消灯 + テーブルランプをオレンジ光(電球色)にして薄暗く
効果: 焚き火を囲んでいるように落ち着く。脳を「オフモード」に移行。
4. 初心者向け3つのポイント
「難しそう…」と思った方へ。
まずはここから始めてみてください。
Point 1:まずは「電球ひとつ」から変えてみる
いきなり全部揃える必要はありません。
手持ちのライトの電球を、スマホで色が変えられる、スマート電球に変えてみてください。
それだけで、脳のモードを切り替えることができます。
Point 2:照明を「床」に置いてみる
「テーブルランプだから机に置かなきゃ」という固定観念を捨ててください。
床に置くと、低い位置から光が広がり、一気に高級ホテルのような落ち着きが生まれます。
足元の光は、心を鎮める効果があります。
Point 3:壁に光を当ててみる(バウンス)
光っている電球を直接見るのではなく、壁やカーテンに向けて光を当ててみてください。
跳ね返ってきた柔らかい光(間接照明)に包まれると、部屋の居心地が格段に良くなります。
5. 今夜からできること
「電球を買うのも、配置を変えるのも面倒」
そんな方は、このたった2つのアクションを、試してみてください。
今夜、お風呂上がりに「天井の電気」を消します。
そして、手元のデスクライトだけをつけてみてください。
もしライトがなければ、スマホのライトをオンにして、
壁に向けて置いてみたり、紙や布を1枚かけて床に置くだけでも構いません。
※安全に配慮して行ってください。
その薄暗がりの中で、ドリンクを飲んだり、好きな音楽を聴いたりして、5分だけ過ごしてみてください。
「あ、なんか落ち着くかも」
そう感じたなら、実験は成功です。
光が変わるだけで、気持ちって意外と簡単にコントロールできるんです。
6. まとめ:光は「暮らしのスイッチ」
照明を変えることは、家具を買い替えるよりも手軽で、
効果的な『気分のスイッチ』です。
今夜、あなたがその変化を感じてもらえたら嬉しいです。
そして、もしあなたの周りに「部屋が暗い」「集中できない」と悩んでいる人がいたら、
この記事をそっとシェアしてみてください。
具体的なアイテムの選び方や、よりマニアックな配置図は、
また別の記事で詳しく書きますね。
また次の記事でお会いしましょう。



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