マッチングアプリ「ゼクシィ縁結び」が生き残れなかったワケ 必須じゃない“安心安全”?マチアプ疲れも影響?
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恋愛において近年、出会いの形として主流になりつつあるマッチングアプリ。さまざまなアプリが乱立し、しのぎを削っている。そんな中、リクルートは運営する恋愛マッチングサービス「ゼクシィ縁結び」の2026年3月でのサービス終了を11月17日に発表した。同社が発行する結婚情報誌「ゼクシィ」ブランドから生まれた婚活サービス。同社サイトによれば、24年12月時点でのゼクシィ縁結びの累計会員登録者数は225万人以上。2015年4月にサービスをスタートしてから運営期間は10年超と古参にあたるサービスがアプリ全盛の中、終了する理由とは――。 【写真】3年連続でオリコンの顧客満足度総合1位だったが、武骨で、保守的だった? * * * ■“婚活”に二の足を踏む利用者たち 「ゼクシィといえば結婚・婚活業界では誰もが知るブランドですし、利用者にとってはリクルートという大きな会社の運営という点で、安心感もありました。それだけに『ゼクシィ縁結び』終了の発表は衝撃でした」 そう語るのは『今すぐ!最高の彼に出会うためのマッチングアプリ恋愛術』の著書があるマッチングアプリ専門家のおとうふさんだ。真剣な交際目的での出会いを求める人がいる一方で、遊び目的の人や既婚であることを偽って登録する人などもいて、結婚相手を探すことを目的にする人にとってはリスクもある。会員登録時の独身証明書の任意での提出が可能なアプリが徐々に登場しているものの、まだまだ少数派だ。 利用者からの相談も多数受けてきたおとうふさんは「ゼクシィ縁結び」について「数あるマッチングサービスの中でもいかがわしい利用者が少なく『安心・安全』という印象だった」と語る。そのうえで、「トレンドからは外れてしまっていた」と指摘する。 「アプリでは今、カジュアルな出会いがものすごく重視されていて、婚活と謳いつつもまずは恋活から始めましょうというような、ライトな感じを打ち出しているアプリに人気が集まっています。かつてゼクシィには『結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです。』というキャッチコピーがありましたが、まさに今のユーザーには『“いい人がいなければ”結婚しなくてもいい』という人も多く、『いつかは結婚したい、けれどそこまで必死になってまでは……』という考えから、婚活を前面に打ち出されると二の足を踏んでしまうのです」
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