信号機のない千葉の横断歩道 歩行者いても半数超が一時停止せず、5年連続全国平均下回る

千葉中央駅近くの信号機のない横断歩道では、歩行者がいても速度を落とさず通過する車が目立った=1日、千葉市中央区(松崎翼撮影)
千葉中央駅近くの信号機のない横断歩道では、歩行者がいても速度を落とさず通過する車が目立った=1日、千葉市中央区(松崎翼撮影)

JAF(日本自動車連盟)千葉支部が、信号機のない横断歩道で歩行者が渡ろうとしている場面での車の一時停止率を調べたところ、千葉県は全国平均より8・3ポイント低い48・4%だった。全国平均を下回るのは5年連続で、半数以上のドライバーが一時停止を怠っている実態が明らかになった。

調査は8月6~28日の日中に実施。制限速度が時速40~60キロ程度で、前後5メートル以内に十字路交差点などがない2カ所の横断歩道で調べた。昨年の本県の停止率は46・8%で、わずかに向上した。

道路交通法では、横断歩道では歩行者優先が原則。横断しようとする歩行者がいる場合、横断歩道の直前で一時停止し、通行を妨げてはいけないと定められている。歩行者がいないことが明らかな場合を除き、あらかじめ速度を落とすことも必要だ。前方に横断歩道があることを示すひし形の路面標示を目印にすると良い。

一方、歩行者側も横断歩道の前でスマホに目を落とすのではなく、渡る意思表示をすることで、ドライバーが停止の判断をしやすくなる。

JAF千葉支部の担当者は「啓発活動や県警の取り締まりの効果で、交通ルールに対する認識も年々高まっている」と分析。「年末年始は人の動きも活発になり、事故のリスクも上がる。信号機のない横断歩道を通るときは、アクセルを緩め、よく左右を確認してほしい」と呼び掛けている。

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