仄かな焔は璃月を舞う   作:サツキタロオ

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蛍、オレ、好き。

藍硯も、好き。


第6幕:旅人との遭遇、藍硯との再会

〜胡桃視点.

「ふっ!やっ!」

「玄鳥、それ両手剣?」

「ん?そうだけど?」

休憩がてらキャンプをしていると、横で玄鳥はいつもの片手剣では無く、両手剣を振っていた。

「使えたんだね、てっきり片手剣しか使わない人だと思ってた。」

「まだ使い始めたばっかだよ。片手剣だけじゃ、硬い敵とか来たら対処できないからさ。」

「あー、確かにね。どんな感じ?」

「重い。」

「当然だよ両手剣だし。」

玄鳥は疲れたのか、両手剣を地面に刺して、ぐったりとした。

「両手で持つ武器を片手で持って疲れない人は、凄いと思う。」

「確かにー。」

お互い手を握りながら、空を見上げていた。

「綺麗だなー。」「綺麗だねー。」

「あらあら、ラブラブね。」

すると、中心に燕さんが顔を出してきてびっくりしてしまった。

「ち、違うよー……」

「そうだぜ。うん…うん。」

すると燕さんは口を抑えて笑い出した。

「ふっふふ。ごめんなさい。2人が面白くてついね。」

なんだかヤキモキする…。

「寝る準備できたから、後はよろしくね。」

「うん、分かった。」

寝袋に入って、私たちはそのまま眠った。

 

〜玄鳥視点.

「んー…朝か…」

俺は早く起きてしまった。空を見ると夜明け前だった。

適当に小便を済まし、手を池で洗い、しばらく散歩した。

「ん……?」

俺が遠くを見ると、誰かが歩いているのが見えた。

しかも、横に誰かが飛んでいる。

「誰だろ?」

俺は近くに近づく。

「こんにちは。」

「ひゃっ!」

俺が声を掛けると、少女がビクッとした。

少女は金髪に白い服を着た少女だった。

「脅かしてごめん。こんな所に旅人は珍しいからさ。」

「私も急にビックリしてごめん。」

「俺は玄鳥。君は?」

「私は蛍。事情があって旅をしてるんだ。」

「ふーん。大変そうだね。ていうか、何してるんだ?」

蛍が地面の方に指を向けると、グースカと眠っている白くて小さい謎の生物がいた。

「………白い…人型フライム…?」

俺がそう言うと、小さい生き物が起きたようだ。

「おはよ、パイモン。」

「ふぁー……おはよう旅人!」

パイモンと言うらしい白い生き物が目を覚ましたようだった。

「ふ、プライムがしゃべった…」

「フライム違ーう!オイラはパイモン!」

「ご、ごめん。」

つい反射的に謝ってしまった…。

それからその辺で取ってきた林檎を食べながら話をした。

 

「……へえ、お兄ちゃんを探す為に旅してきたんだ。」

「うん。この前見つけたんだけど、色々あってまた離れ離れに…」

蛍の目が少し寂しそうに見えた。

「大丈夫だって!そのお兄さんもいつかは見つかるよ!」

「そうかな……?」

「ああ、だからそんな顔するなって。それに、こんな可愛い妹を野放しにするなんてな。」

俺はそう言いながら林檎を齧る。

「…ありがと玄鳥。」

「気にすんなって。」

そうやって俺は蛍の肩をポンポンと叩いた。

すると、胡桃と燕が近寄ってきた。

「あー!居た!もー、何処行ってたの!」

「あ、胡桃。ごめんごめん、ちょっと散歩してただけ。」

胡桃が頬を膨らませながら怒ってきた。

「全く、人騒がせね。あら…?」

燕は蛍の顔を見て少し考え事をした。

「どうしたんだ?」

「……いえ、なんでもないわ。」

そう言い、燕は蛍から離れた。

「そういえば、蛍。俺たち、とある剣を求めて旅してるんだけど、知らない?光ってるのが特徴なんだけど…」

「…ん?そういえば旅人!そんな剣を二つ持ってなかったか?」

蛍が背負っていたバッグから剣を取り出した。

その片方は赤く光っていて、もう片方は緑に光っている剣だった。

「その剣、私が落としたものなの。貰っても?」「うん。それならどうぞ。」

蛍は燕に2本の封剣を手渡した。

「ありがとう。」

「その剣は一体…?」

燕が蛍に封剣の話を詳しくした。

「なるほど…貴女もそれで旅を…」

「俺らはその付き添いかな。」

「…二人はどうしてここに?」

「さっき璃月に来たばっかりで道に迷っちゃって…」

すると、蛍が顔を少し下に向けた。

「そうだね……」

目が合わせられずに、黙っているとが俺は顔を上げて言った。

「じゃあよ、俺らと来ないか?」

「え?」「え!?」

「2人?だけだと情報量と人手が足りないと思うからさ。」

「それに、みんなで旅した方が、楽しいかもしれないしさ!」

蛍とパイモンが暫く悩んだ末に見合って頷いた。

「うん。決まり!」「うん。2人が良ければ。」

「じゃあ、決まりだな!」

こうして、俺たちと蛍は一緒に旅することになった。

 

〜三人称視点.

玄鳥が駆け出していくのを見て、胡桃達も急いでその後を追った。

「待って玄鳥!一人で突っ込まないでーっ!」

ヒルチャールたちは気づくとこちらに向かって叫びながら襲いかかってきた。

しかし玄鳥の動きは鋭く、両手剣を片手で振り抜くと、ヒルチャールの群れの一体が吹き飛んだ。

「よし!」

「やるわね玄鳥。」

燕も華麗に片手剣でヒルチャール達を仕留めていく。

「そりゃどうも!」

両手剣を投擲して片手剣に持ち替えて大群を一気に切り裂いていった。

蛍と一緒にヒルチャール暴徒に攻撃を仕掛ける。

 

「やあっ!」

「せいっ!」

二人でなんとかヒルチャールを退けた。

「ん?」

玄鳥が何かのさっきに気付いて森の方を見る。

 

すると、暴徒以上の大きさを誇るヒルチャールが現れた。

「あれは!」

「ヒルチャール王者!?こんなところに居るなんて…」

燕は少し汗を垂らして剣を構える。

胡桃達も少し焦った顔をするが、玄鳥は焦る事なく前に立つ。

「玄鳥!」

「大丈夫だ。俺に任せてくれ!」

玄鳥は右手に炎元素を溜め、刀剣を形成して左手に持ち帰る。

 

「いっけぇぇぇぇぇ!」

 

爆炎に巻き込まれてヒルチャール王者達は焦土と共に消えていった。

玄鳥は焦げた両手に悶絶する。

「アチチチチチチ!」

 

近くの湖に腕を突っ込んで玄鳥は一息ついた。

「つ、玄鳥、今のは…」

「…炎の剣、俺が編み出した攻撃方法だ。」

「凄い元素の量だったわね。腕は大丈夫なの?」

燕は心配そうに聞くが、玄鳥は元通りになった腕にホッとしながら「もう大丈夫だ。」と言って返した。

 

「あ、そうだ。何処かに追いかけられてた人がいる筈だ。」

「おーい、もう大丈夫だぞー。出てきてもいいぞー。」

玄鳥はそう言って大声で話しかけた。

 

「玄鳥?」

 

近くの岩場から声がする。少女が出てくると、長い黒い髪に銀細工の装飾をした少女だった。

「!…もしかして…藍硯?」

「わぁー!やっぱり玄鳥だ!久しぶり!」

 

藍硯は玄鳥を見るなり抱きしめてきた。

 

「え、えええぇぇえー!?」

胡桃の驚いた声が森のなかで響き渡ったのだった。




美少女に囲まれる玄鳥くん(16)

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