仄かな焔は璃月を舞う   作:サツキタロオ

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過去に書いた原神作品のリメイクです。

文才は無いですが、見てくれると嬉しいです。



第一部:封剣奪還編
第1幕:故郷への帰還


 

〜玄鳥視点.

 

「ただいま故郷!」

 

俺は崖に立ってそう叫び、伸びをすると身体中からバキボキ聞こえてきた。

 

俺の名は玄鳥。璃月港出身の16歳。6年ぶりに璃月港に帰ってきたのだ。

経緯はこうだ。俺は強くなりたいが為に世界各地に武者修行の旅に出た。

 

稲妻にスメールにフォンテーヌにモンド、それからナタにスネージナヤも巡って璃月に帰ってきた。

道中でも俺はたくさん友達ができた。

大マハマトラだったりメロピデ要塞の公爵だったり浪人だったり…色々だ…

 

「ここも変わってねぇなぁ…」

俺は目を閉じて風を感じる。

 

「よっし、久しぶりに胡桃んとこ行くか!」

俺は崖を滑りながら往生堂に向かって行く。

 

胡桃とは幼馴染で昔はよく一緒に遊んだものだ。

今は往生堂の堂主をやってるらしい。フォンテーヌのスチームバード新聞で確認済みだ。

「お、居た居た。」

遠くからでも見える茶髪の長い髪と服。その横では幽霊が胡桃の周りを飛び回っていた。

「おーい!胡桃ー!」

俺が大声を出しながら手を振ると胡桃はすぐ振り向いて、

「……!?」

ちょっと驚いた顔をされた。久々に会ったから顔を忘れられたか?そう思うとちょっと悲しくなる。

「え…玄鳥…だよね?」

胡桃がおずおずと聞いてくる。

「おう、そうだぜ?久しぶり。」

「………………」

急に胡桃が俯いで黙り始めた。

「大丈夫か?」

流石に心配になって声をかける。

「……ヒック」

え?なんか泣いて……えぇ!?ど、どうしたんだよ!?

「ど、どうした胡桃?なんか辛いことあったのか?」

「ち、違うの……久しぶりに会えたのが嬉しくて……」

胡桃は泣きながらそう言う。胡桃もなんだかんだで寂しかったんだろう。そう思うとちょっと嬉しい。

「あ〜、ごめんな?璃月から長い間離れてて……」

「……ううん、大丈夫。」

胡桃は涙を拭いながら俺に抱きついてきた。

「うぉっ!?」

胡桃は俺よりも背が低いから、俺の胸に顔を埋める感じになった。

「お、おい胡桃?」

「……」

返事がない。ただ泣きじゃくる声だけが聞こえる。

俺は胡桃の頭を撫でながら言う。

「寂しい思いさせて悪かったな。」

「ヒック……大丈夫。」

胡桃がグリグリと頭を押し付けてくる。なんか可愛いな。

「おい、胡桃?そろそろ離してくれるか?」

俺がそう言うと胡桃が顔を上げてきた。ちょっと赤くなってるな……まぁ俺もなんだが……

「ごめんね……」

「大丈夫だって。」

「……久しぶりにゆっくり話さない?お茶でもしながら。」

胡桃が提案してくる。

「お、いいな!」

そして俺と胡桃は往生堂へ入っていった。

 

「ほれ、これスメールのお土産。」

俺は胡桃にスメールのお土産を渡す。胡桃は嬉しそうにそれを受け取った。

「ありがとう。」

胡桃はお茶を入れながら言う。そして俺も胡桃の横でお茶を入れるのを手伝う。

「お前が堂主やっていけるのか?割とポンコツだぞ?」

俺は胡桃に聞く。昔、往生堂に来るといつも胡桃の手伝いをしていたものだ。

「玄鳥の方がもっとポンコツだったじゃん!」

胡桃がムッとして言い返してくる。

「いや、俺はもう大人だから!……多分……」

そんな会話をしているとすぐにお茶は出来上がった。

「「いただきます。」」

2人でお茶を飲み、胡桃はお菓子をつまみながら話す。

「玄鳥、なんか変わったね。」

胡桃がちょっと笑いながら言ってくる。

「そうか?まぁ6年も経ってるしなぁ……」

俺は少し考えるように顎に手を当てる。

「そういえば鍾離さんは?」

「先生?うーん、わかんない。散歩かな。」

胡桃はお茶を飲みながら答える。

「そうなのか……まぁそのうち会えるか!」

「玄鳥はこれからどうするの?」

胡桃が聞いてくる。どうするって言われてもなぁ……

「特に何も考えてないなぁ……定職に着きたいけど。」

「じゃあ往生堂で働かない?」「え?」

胡桃が突然提案してくる。俺は驚いて変な声を出してしまう。

「いや、でも俺璃月から帰ってきたばっかりだぞ?」

「それでもいいの!」

胡桃はグイグイと迫ってくる。なんか圧が凄い……

「わ、分かった!部屋とかどうすんだよ…あ、胡桃と一緒に住むとか……」

「えっ!?いや……それは……」

胡桃は顔を真っ赤にしてモジモジしている。どうしたんだ?

「ほら、俺もお前も一応16歳だろ?」

「そ、そうだね……」胡桃は顔を赤くしながら答える。なんか変な雰囲気だな……

「じゃあ一緒に住めるな!」

俺がそう言うと胡桃は椅子から立ち上がって言った。

「わ、分かった!じゃあ今日からよろしくね?」

そして俺は往生堂の従業員として迎え入れられたのだった。

 

〜胡桃視点.

 

それは本当に突然のことだった。

「おーい!胡桃ー!」

玄鳥の呼ぶ声がして私は振り返る。そこには6年ぶりに見る玄鳥の姿があった。

「胡桃?どうした?」

玄鳥が聞いてくる。本当に6年ぶりだなぁ……ちょっと身長伸びてるし、少し大人っぽくなってるなぁ……

私がボーッとしていると玄鳥が言う。

「大丈夫か?」

その言葉を聞いてハッとなる。いけない、見惚れていたのを悟られないようにしないと……

「ヒック……」

なんか急に泣きたくなってくる。ダメだ!堪えないと!だって折角会えたんだもん!しかも久しぶりに会ったら玄鳥がかっこよくなってたんだもん!

「お、大丈夫か?」

玄鳥が心配してくれている。でもこの気持ち……抑えられるかな? 私は玄鳥の胸で泣き始めた。

「ヒック……寂しかったよ……」

私がそう言うと彼は私の頭を撫でてくれた。背中もポンポンしてくれて安心する……やっぱり玄鳥は優しいなぁ……

6年経っても変わってないね。そんな所も大好きだけど。

「あ〜、ごめんな?璃月から長い間離れてて……」

玄鳥が申し訳なさそうに言ってくる。玄鳥は何も悪くないのに……

「ヒック……大丈夫。」私は涙を拭って答える。ちょっと鼻声かも……恥ずかしいな……

すると玄鳥は頭を撫でてくれる。やっぱり優しいなぁ……えへへ……♡

そして私達は往生堂に入った。

 

「ほら、これスメールのお土産。」

そう言って私におみやげを渡そうとする玄鳥。

「ありがとう。」私はそれを受け取りながら言う。

「お前が堂主やっていけるのか?割とポンコツだぞ?」

「それは玄鳥もでしょ!」私はちょっとムッとして言い返す。

「いや、俺はもう大人だから!……多分……」

最後の方の声が自信無さげだけど……まぁいいや!玄鳥の分のお茶を入れる。そして私達はお茶を飲み始めた。すると今度は玄鳥がお菓子をつまみ始める。私もそれに続いて食べることにした。

「玄鳥はこれからどうするの?」

私は気になって聞いてみた。

「特に何も考えてないなぁ……定職に着きたいけど。」

やっぱりそうだよね……じゃあ……

「往生堂で働かない?」私が提案すると彼は驚いて聞き返してくる。

「え?でも俺璃月から帰ってきたばっかりだぞ?」

まぁ普通ならそうなるよね……だけど……!

「それでもいいの!」私は食い気味に言う。だってずっと会いたかったんだもん!一緒に居たいもん!それに今の玄鳥なら……

「わ、分かった!部屋とかどうすんだよ……あ、胡桃と一緒に住むとか……」

「えっ!?いや……それは……」

私はびっくりして思わず変な声が出てしまう。まさか玄鳥の口からそんな言葉が出るなんて……ドキドキしてきちゃった……

そんなことを考えていると彼は慌てて言う。

「ほら、俺もお前も一応16歳だろ?」

確かにそうだ。でも……それでもいいもん!

「じゃあ一緒に住めるな!」

玄鳥が立ち上がってそう言ってきた。私は嬉しさと恥ずかしさで顔を赤くしながら答える。

「わ、分かった!じゃあ今日からよろしくね?」

こうして玄鳥と私の生活が始まったのだった。





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