√という数学記号のこと、覚えているでしょうか?
√どうしの計算は、整数や小数の計算に比べて分かりづらいものです。学生の頃に苦手だったという人もいるでしょう。
今日はそんな√どうしの引き算にチャレンジして、基本の計算ルールを復習してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
√63−√28
解答
正解は、「√7」です。
「63−28=35だから答えは√35」というように、√の中の数を直接引き算してしまうのはNGです。
√どうしの引き算の場合、まずは、計算の前に「あること」をするのが重要ですよ。
詳しい計算手順を、次項の「ポイント」で確認しましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「引き算の前に√の中の数をそろえること」です。
√の中が同じ数であれば、次のように引き算ができます。
a>0のとき
b√a−c√a=(b−c)√a←引かれる数も引く数も√の中が同じa
例:5√3−4√3=(5−4)√3=√3(1√3のように√の前に1が付いたときは省略して√3とします)
※b√aはb×√aの×記号を省略した形です。b√a−c√aはb個の√aからc個の√aを引いているということなので、答えは(b−c)個の√aになるのです。
さて、今回の問題はどうかといえば、√の中の数が違うため、一見計算できないように見えますね。
√63−√28
しかし、心配は無用です。√には、次のような特徴があるからです。
a>0、b>0のとき
√(a×a×b)=a√b
√の中の数を掛け算で表したとき二個掛けられている正の数があれば、その数は√の外に出してよいのです。
では、√63と√28の中の数を掛け算で表し、外に出せる数がないかを見てみましょう。
√63
=√(3×3×7)←3が二個掛けられているので外に出せる
=3√7
√28
=√(2×2×7)←2が二個掛けられているので外に出せる
=2√7
どちらも√の中が7になりました。これで引き算ができます。
√63−√28
=3√7−2√7
=(3−2)√7
=√7
そもそも√って何?
最後に、√とはそもそも何なのかを復習しておきましょう。
√a(a>0)とは二乗する(二個掛け合わせる)とaになる正の数を表します。
√a×√a=a
(a>0、√a>0)
例えば、√63は二乗すると63になる正の数です。
さて、√の掛け算では、引き算と違って√の中の数を直接掛け合わせていきます。
√a×√b=√(a×b)
(a>0、b>0)
√(a×b)=√a×√bであることを頭において、√63が3√7になる過程をもう一度見直してみましょう。
√63
=√(3×3×7)
=√3×√3×√7
=3×√7←√3×√3は3になる
=3√7←3と√7の間の×記号は省略できる
「√の中を掛け算に直したとき、二乗されている数は外に出せる」のはなぜなのか、この式の流れを見ると理解できるのではないでしょうか。
まとめ
今回は、√の付いた数の引き算問題にチャレンジしました。
√付き数どうしの引き算では、√の中の数は同じでなくてはなりません。ただし、最初から√の中の数が同じであるパターンは稀です。
そこで、計算の前に、まず√の中が同じ数になるように変形していく必要があります。
a>0、b>0のとき
√(a×a×b)=a√b
この特徴を使って、√の中から外に出せる数はないかを考えます。コツは、√の中ができるだけ小さい数になるように変形することです。√の中の数が同じになったら、√の前についている数どうしを引き算しましょう。
なお、√付き数の足し算も同じような手順で行います。気になる人は、√の足し算の問題にもチャレンジしてみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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