引き算には、「繰り下がり」の仕組みがあります。
引き算をするとき、この繰り下がりの手順が苦手だという人は多いのではないでしょうか。
しかし、ある種の引き算であれば、この繰り下がりを工夫次第で避けることができます。
問題
次の計算を暗算でしなさい。
3007−978
※制限時間は10秒です。
解答
正解は、「2029」です。
頭の中で筆算をするには、かなりややこしい問題だったと思います。
どのような工夫をすると暗算で答えが出せるのでしょうか?
次の「ポイント」で、確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「引く数をいったん1000にして計算すること」です。
3007−978
→3007−1000=2007
計算がずいぶん簡単になったと思いませんか?これは、繰り下がりの必要がなくなったからですね。
しかし、この問題の答えを2007とするわけにはいきません。978を引くことと1000を引くことは、まったく別の計算だからです。では、この二つの引き算の違いは何でしょうか。
1000は978よりも22大きな数です。つまり、978の代わりに1000を引くことは、22余分に引いているのと同じことです。そこで、3007−1000の計算結果にこの引きすぎた22を足します。すると、元の式3007−978の答えが出てきます。
では、ここまでに説明した流れを、式の上で再現してみましょう。
3007−978
=3007−1000+(1000−978)
=3007−1000+22←余分に引く22を後で足す
=2007+22
=2029
これで、3007−978の計算ができました。
なお、1000と978の差を計算するための引き算1000−978でも、繰り下がりが発生します。この繰り下がりも回避したいなら、?+978=1000となるような?を考えるとよいです。この?は22になり、1000−978の答えと一致します。
まとめ
繰り下がりをできるだけ避けて引き算したいなら、まず、引く数に少し数を足して切りのよい数に変えてみてください。
繰り下がりのない簡単な引き算に変わったら、あとは、切りのよい数と元の引く数の差を足して、引きすぎた分を戻します。こうすれば、繰り下がりを極力回避しながら、答えを得ることができます(この工夫の仕方は、インド式計算法の一種として知られています)。
ただし、ここで紹介した方法が使えるのは、引く数が切りのよい数よりも小さい場合です。例えば、3007−1009の場合は、1009を1000にしてしまうと、引く数が9不足します。これだと後から9を引くことになり、結局繰り下がりが起きてしまいます。
問題によって有効な工夫というのは異なりますから、自分で式の特徴を観察し、毎回どんな計算方法を使うのが効率的なのか考える癖を付けましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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