同性婚訴訟と東京高裁判決
◉東京高裁で、同性婚を認めない民法は違憲だと訴えていた裁判ですが、東京高裁が剛健の判断を下しました。他の4高裁では、違憲の判断だったのですが、裁判の判例は最新のものが重視されます(時代や状況の変化を勘案しての判決なので)ので、左派LGBT界隈が激怒しています。
【「国家」や「家族」踏み込み判断 具体的制度は「立法判断」 同性婚訴訟で東京高裁判決】産経新聞
同性婚を認めない民法などの規定を巡り、東京高裁が28日、「合憲」とし、全国5高裁6件の判決が出そろった。高裁での合憲判決は初めてで、これまでの5判決と比べ、憲法前文を引用したほか、「国家」の維持や「家族」として想定される基本的な姿などに踏み込んで判断した。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、虹で検索したら出てきた、AIイラストです。
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■松浦大悟氏の見解■
詳しくは、上記リンク先の全文をぜひ、お読みいただくとして。自分は専門家でもなければ当事者でもないので、この問題の当事者や、長く関わってきた方のご意見を紹介します。まずは、松浦大悟元議員のポスト。
もともとLGBT活動家は改憲によって同性婚を実現しようと考えていた。
— 松浦だいご(日本維新の会 秋田1区支部長) (@GOGOdai5) November 30, 2025
あの石川大我氏だって社会新報のインタビューで「自分は9条改憲には反対だが、同性婚だけは改憲しなければならない」と答えていた。
それ以外に道はなかったからだ。
ところがそこに、憲法学者の木村草太氏が登場。…
もともとLGBT活動家は改憲によって同性婚を実現しようと考えていた。
あの石川大我氏だって社会新報のインタビューで「自分は9条改憲には反対だが、同性婚だけは改憲しなければならない」と答えていた。
それ以外に道はなかったからだ。
ところがそこに、憲法学者の木村草太氏が登場。
LGBTシンポジウムで「あれ、現行憲法でも同性婚できるの、知りませんでした?」と粉をかけてきたのだ。
「そんな裏ワザがあったのか!」と動揺するLGBT団体の面々。
だがもともと彼らは9条改憲に反対の左派的メンタリティの持ち主。
「もし改憲せずに同性婚を実現できるのなら、こんな素晴らしいことはない」と夢を見てしまったのだ。
そして木村氏は弁護士連中を巻き込むためにアンケートを取った。
「同性婚は解釈次第でいけると思うけど、どうですかね?」
古いフェミニスト弁護士の論文を引っ張り出してきて、説得して行った。
弁護士は反権力の人が多いので、「これで国家に一泡吹かしてやれる」と思ったのだろう。
ほとんどの人がこれに乗っかった。
私はネットでその様子を見ていて、「そりゃ技術的には黒を白にすることは可能かもしれないが、そんな裏口入学のようなことはやるべきではない。正々堂々、憲法を改正し、表玄関から入っていくべきだ」と思った。
それをまとめたのが私の一冊めの本『LGBTの不都合な真実』だ。
日本の左派は、憲法改正のファースト・ペンギンになるのを、異常に嫌がりますね。多くが、憲法9条教とセットですから。理路から言えば、憲法改正は不可避に思えるのですが、そこは避けたい。結果、裁判の理路に無理が生じ、東京高裁からは否定されてしまった、と? これに対する、池田信夫氏の問と返答も、併せて転載しておきます。
木村草太の話は詭弁だが、東京高裁以外の裁判所がそれに乗ったのはなぜ? https://t.co/DXizq0daKh
— 池田信夫 (@ikedanob) November 30, 2025
木村草太の話は詭弁だが、東京高裁以外の裁判所がそれに乗ったのはなぜ?
LGBT活動家は社会の細部に入り込んでいて、たとえば経団連でも何度も講演しています。
— 松浦だいご(日本維新の会 秋田1区支部長) (@GOGOdai5) November 30, 2025
JR東日本の講演料は80万円だったと聞いています。
彼らは異性愛社会でどんなに疎外されてきたかをコンコンと語るのですが、聴衆も思い当たる節があるからすぐにブレインウォッシュされてしまうのです。… https://t.co/yZERIie3tW
LGBT活動家は社会の細部に入り込んでいて、たとえば経団連でも何度も講演しています。
JR東日本の講演料は80万円だったと聞いています。
彼らは異性愛社会でどんなに疎外されてきたかをコンコンと語るのですが、聴衆も思い当たる節があるからすぐにブレインウォッシュされてしまうのです。
おそらく、法曹界ネットワークにも入り込んでいるだろうと想像します。
なぜなら、裁判スケジュールがダダ漏れだからです。
LGBT活動家は、同性婚の最高裁判決が出されるタイミングも、はっきり「来年4月」だと『東京プライド』で発表していました。
性同一性障害特例法訴訟の結果も、なぜか判決前にLGBT活動家がSNSに上げていました。
最高裁長官は、LGBT活動家を招いて判事たちに研修を受けさせました。
このことは新聞に載っている情報です。
裁判官たちは「罪悪感」に縛られています。
いま映画『ブルーボーイ事件』が公開中ですが、この時の判決が何十年にも渡り性的マイノリティを苦しめてきたことを、裁判官たちは気に病んでいます。
同性婚を認めれば、逆説的にトランスジェンダーを救うことになるのだということは、私の記事に書いた通りです。
LGBT活動家は、そのような仕掛けを同性婚裁判にしています。
ある種の罪悪感をつくことで、高学歴で司法試験合格で法の専門家でインテリを、引き込んだと。読売グループの渡辺恒雄・氏家齊一郎氏、西武グループの御曹司だった堤清・堤清二兄弟や、地方財閥の一族であった網野善彦氏、父親が地方の名士だった高畑勲氏など、東大で共産党に入党した人も、このパターン。
実際は一神教系の原罪みたいなもの、あるいは解同浅田理論的なものなのでしょうけれど。左派LGBT界隈による、一般人(でも高学歴インテリ)の罪悪感をつく戦法が、功を奏したのでしょう。松浦氏のニュースレターも、併せてリンクしておきます。
■Y@su氏の解説■
続いて、当事者でもあるY@su氏の、なぜ左派LGBT。界隈が困難に怒っているかの、解説を。かなりの長文ですが、問題点が整理されていて、とてもわかりやすいです。
所謂「同性婚訴訟」の東京高裁判決で、
— Y@su (@Yasoo___Japan) November 30, 2025
「これまで極左LGBT活動家らが主張して来た『婚姻平等』の論拠が悉く否認された」
事に極左LGBT活動家らが怒り狂っている中、活動家の松岡宗嗣氏が、今般の判決についての見解を【書きました】として披露した。… https://t.co/CG0xCg5luY pic.twitter.com/cjpKroEDaY
所謂「同性婚訴訟」の東京高裁判決で、
「これまで極左LGBT活動家らが主張して来た『婚姻平等』の論拠が悉く否認された」
事に極左LGBT活動家らが怒り狂っている中、活動家の松岡宗嗣氏が、今般の判決についての見解を【書きました】として披露した。
その内容には「極左LGBT活動家らが『婚姻と同性婚』に対して、どの様に考えているか」が良く現れている。
先ず、彼らが最も「否定したい」のが「家族とは『子』も含めた関係性」だと言う所だが、今般判決では、
「『婚姻』は『子』も含めた家族の関係性を法的に保護する制度」
だと「彼らの主張に真っ向から反する事」を明確に言い切ってしまった。
そればかりか「子の立場からすると、嫡子(両親から生まれた子)がほぼ100%」とまで言及して「『同性カップルと異性カップルの違い』をダメ押し」までしている。
これに対して、真正面から反論が出来ないからと、
「判決では『お国のために子を産め』と言っており、戦前の家父長制を復活させようとしている」
などと言う頓珍漢な論を展開しているが、その様な趣旨の事が全く判決で言及されていないばかりか、家父長制については「戦後に否定された事も明記」されている。
彼らが、ここまで無理筋、と言うより出鱈目な論を丁稚上げてまで「家族とは『子』も含めた関係性」だと言う「事実」を否定したい理由は一体何なのか。
それは「同性カップルでは、自然に子を成しえない」からであり、家族を「子も含めた関係性」と定義される事は即ち、
「同性カップルど異性カップルに違いは無いと言う、所謂『婚姻平等の概念の基本論拠』を根本的に覆してしまう」
からである。
更に「具体的な生活の困難について、判決は詭弁で逃げている」と主張しているが、肝心の「具体的な生活の困難が一体何なのか」については、全く触れていない。
例えば、極左LGBT活動家らが良く言う「病院への見舞い」は、全く問題無く出来るし「葬儀への参列」については「相手方の親族との関係性の問題」である。
「婚姻しているから葬儀への参列が保障される」訳が無く、婚姻関係にあっても「配偶者親族との関係性が悪く、葬儀に参列出来ない事例」など幾らでもある。
所謂「選択的夫婦別姓」の問題でも同様だが、彼らの主張する「困難」は「為に創り出した問題」ばかりである。
「同性カップルが、婚姻制度を利用出来ない事で被る困難」など「異性婚と同じでは無い(から傷付いた)」などと言う「オキモチ」を除けば、ほぼ無いと言って差し支え無い。
敢えて言ったとしても「法律婚の様に、婚姻関係を結ぶだけで、様々な法益(当然負う義務もある)を『一括』で得られない」と言う事くらいだろう。
しかも、それについても現状でも「個別に手当する」事で十分にカバー可能であるし、今後何らかの、
「現行婚姻制度とは別建ての、法的効力のある同性パートナーシップ制度」
が創設される様な事があれば「必要とされる法制度」を、議論し纏めた上で「一括で得られるようにする」と言う方法で、何ら問題無い。
こうして見ると「大した法益がある訳でも無い」のに、
「異性カップルが出来る事が、同性カップルでは出来ないのは差別だ」
などと言う、ナイーブかつ駄々っ子の様な主張が「婚姻平等」である事は明らかだ。
そして、今般の判決では、その「急所を思い切り突かれた」格好になっているからこそ、極左LGBT活動家らは駄々っ子の様に「怒り狂っている」のである。
とは言え、今般判決は未だ最終審では無いので、2026年中と言われている「最高裁の統一見解」が「最終的な同性婚(婚姻平等)に対する司法判断」になる。
そして「高裁判決では、6判決中の5判決が『違憲』なのだから、最高裁判決も違憲になる」と言う「まじない」を唱える者が少なからずいる。
だが、裁判所の判断は「最新の判断が最も重い」のは常識であり「東京高裁」が下したと言う点も、最高裁での判断には「重要な判断材料」となる事は容易に想像出来る。
何れにしても、今般の所謂「同性婚訴訟」東京高裁判決は、極めて「常識的な視点」が盛り込まれた判断である事は確かだ。
それに対して極左LGBT活動家らが「怒り狂っている」と言う事自体が、
「彼らが如何に、社会の常識からズレているかを、社会に知らしめる」
事となったのもまた確かであろう。
#同性婚訴訟
#合憲
公平を期すため、引用元の松岡宗嗣氏のポストと、ニュースレター『司法による「意志をもった差別」東京高裁判決の5つの問題点』も、併せて引用&リンクしておきますね。
【書きました】1日たって、改めて東京高裁判決を読んで、怒っています。「結婚とは国家のために子を産み育てるための制度で、それ以外は守らなくていい」かのような姿勢、「事実婚でいいでしょ」と生活の困難は無視し詭弁ばかり。東京高裁判決の問題点について書きました。https://t.co/rz7R3hIeBk
— 松岡宗嗣 (@ssimtok) November 29, 2025
【書きました】1日たって、改めて東京高裁判決を読んで、怒っています。「結婚とは国家のために子を産み育てるための制度で、それ以外は守らなくていい」かのような姿勢、「事実婚でいいでしょ」と生活の困難は無視し詭弁ばかり。東京高裁判決の問題点について書きました。
■同性パートナーシップ法■
これまた当事者である森奈津子先生の、ポストも。
「同性愛だと結婚できないなんて、かわいそう! 同性婚法制化を!」って主張する異性愛者に、どう同性婚を実現するのがベストか訊いても、大抵は答えられない。結局は他人事なので。
— 森奈津子 (@MORI_Natsuko) November 29, 2025
さらに「それって、結婚至上主義を同性愛者に押しつけてるだけでは?」と追い込むと、面白いですよ☺️
「同性愛だと結婚できないなんて、かわいそう! 同性婚法制化を!」って主張する異性愛者に、どう同性婚を実現するのがベストか訊いても、大抵は答えられない。結局は他人事なので。
さらに「それって、結婚至上主義を同性愛者に押しつけてるだけでは?」と追い込むと、面白いですよ☺️
そもそも、女性に結婚を強要したり、結婚を美化したり、独身女性をバカにするのって、フェミニストは「結婚至上主義」「対幻想」として批判してましたよね? それがなんで、今、フェミニストがLGBT活動家と一緒になって「同性婚法制化を!」と叫んでいるの? フェミニズムを勉強してないの?😅 https://t.co/dEQSTXkyQj
— 森奈津子 (@MORI_Natsuko) November 30, 2025
そもそも、女性に結婚を強要したり、結婚を美化したり、独身女性をバカにするのって、フェミニストは「結婚至上主義」「対幻想」として批判してましたよね? それがなんで、今、フェミニストがLGBT活動家と一緒になって「同性婚法制化を!」と叫んでいるの? フェミニズムを勉強してないの?😅
強い……。まぁ、おひとり様を解いていた教祖が、こっそり入籍していた、なんて状況ですからね、和製フェミニズム界隈は。隠れ共産主義者の反政府活動のようなもので、一貫性とかほとんどないのでしょう。結果、ダブルスタンダードになり、若者から見放されるわけですが。
【重要事項】同性婚訴訟の「同性カップルの権利が守られないのは憲法違反」の判決は、台湾同様の「憲法・民法改正はしない別建ての同性パートナーシップ法」の検討を示唆するもの。LGBT活動家&マスコミの「この判決によって民法改正の同性婚が可能になった」とする「LGBT大本営発表」は大嘘です。
— 森奈津子 (@MORI_Natsuko) November 30, 2025
【重要事項】同性婚訴訟の「同性カップルの権利が守られないのは憲法違反」の判決は、台湾同様の「憲法・民法改正はしない別建ての同性パートナーシップ法」の検討を示唆するもの。LGBT活動家&マスコミの「この判決によって民法改正の同性婚が可能になった」とする「LGBT大本営発表」は大嘘です。
森先生が言及されている、同性パートナーシップ法ですが。LGBT当事者らが求めているのは、自治体ごとの宣誓レベルではなく、国による法的効力を持ったパートナーシップ法です。現在の自治体の制度では、法的な拘束力がないため、相続権、共同親権、税の配偶者控除、外国籍パートナーの在留資格などが認められていません。
そのため、パートナーの入院時の面会や医療同意、死別時の財産継承などで、深刻な不利益を被るリスクがあります。彼らが求めているのは、そういった権利と保障です。左派LGBT界隈の情緒性とは、別物ですね。パートナーシップを法的な契約関係として定義し、制度上の不利益と格差を是正する、国による法整備が求められています。
同性婚って、性癖とか何とか以前に現行の婚姻制度・戸籍制度の事実上破壊するために制定しようとしてるものなのよな。
— 月清 (@tsukikiyora) November 28, 2025
だって、ノンケの同性間が婚姻制度が利用できます!ってやつなんやで。。。外国人の不法滞在にも使えますよ!ってことになるよ。 https://t.co/VwghmTCa54
同性婚って、性癖とか何とか以前に現行の婚姻制度・戸籍制度の事実上破壊するために制定しようとしてるものなのよな。
だって、ノンケの同性間が婚姻制度が利用できます!ってやつなんやで。。。外国人の不法滞在にも使えますよ!ってことになるよ。
ここらへんは、事実婚の認定みたいな、長期の関係性が必要になるんでしょうね。登録してから5年とか10年の、長期で持続的な関係性とか。でも、左派LGBTは森先生が指摘されるように、何やら結婚という言葉や制度に、ユーミンやドリカムのラブソングの歌詞のような、情緒的なイメージを投影して医療に見えてしまいますね。
昨日の同性婚訴訟・東京高裁判決に対する推進派の反応が怖い。判決の論理に即さずに判決が差別だ、ヘイトスピーチだ、傷ついたという趣旨の激情的なポストのオンパレード。その激情は法の支配を傷つけそうな勢いだ。法の支配は、あくまで冷静かつ穏やかな相互批判という環境の中でこそ守られる。
— 石埼学(新アカウント) (@ishizakinyaoon) November 29, 2025
昨日の同性婚訴訟・東京高裁判決に対する推進派の反応が怖い。判決の論理に即さずに判決が差別だ、ヘイトスピーチだ、傷ついたという趣旨の激情的なポストのオンパレード。その激情は法の支配を傷つけそうな勢いだ。法の支配は、あくまで冷静かつ穏やかな相互批判という環境の中でこそ守られる。
これはあくまでも、法的な立場や制度の問題であって、国に結婚を認めてもらうとか、祝福してもらうとか、そういう話ではなく。家族という単位をどう考えるか、という話ですからね。最高裁も、その方向で判断するのではないでしょうか?
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そもそもこの問題の一番穏当な解決法は小林よしのり氏が夫婦別姓の議論の際の持論である事実婚でいいじゃないかという事になるんですよね。(当然事実婚によって生じるであろう様々な不都合は解消されていることを前提とする)
ですね。事実婚で、後は基準をどこに置くか、ですね。 福島瑞穂社民党党首も、事実婚で問題なかったわけですし。というか、左翼なら結婚なんて国が決めた制度なんて、否定すべきなんですけどね。 だって、昭和の同棲とかその流れで生まれたんですから。