カリフォルニア工科大の新入生は「半分以上が女子」!?…制度上は男女平等な日本で「理系女子」が極端に少ない意外な理由

「いつの日かAIは自我を持ち、人類を排除するのではないか―」2024年のノーベル物理学賞を受賞した天才・ヒントンの警告を、物理学者・田口善弘は真っ向から否定する。

理由は単純だ。人工知能(AI)と人間の知能は本質的に異なるからである。しかし、そもそも「知能」とは何なのだろうか。その謎を解くには、「知能」という概念を再定義し、人間とAIの知能の「違い」を探求しなくてはならない。生成AIをめぐる混沌とした現状を物理学者が鮮やかに読み解く田口氏の著書『知能とはなにか』より、一部抜粋・再編集してお届けする。

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『「生成AI」が「人間」を超えられない理由は《確率》にあった…AIと脳の違いを統計学で説明する「ユニークな学説」がコチラ』より続く。

日本で理工系に進む女子が少ない理由

日本では理工系に進む女子が極端に少ない。どこの国も理工系に進む女子なんて少ないだろう、と思うかもしれないが、昨年(2024年)、「カリフォルニア工科大学の入学生の女子率が50%を超えた」と同大の大栗博司教授がX(旧ツイッター)に投稿して衝撃を与えたのは記憶に新しい(https://x.com/PlanckScale/status/1820602918984458307)。必ずしも理工系に進む女子がどこの国でも極端に少ないわけではないようだ。

だが、制度面から言ったら日本は(少なくとも学生段階では)男女差別は非常に少ない。数年前に私立医大で女子受験生の配点を恣意的に下げていたことが暴露されて大問題になった。逆説的だがこれがここまで大問題になるということは、逆に言えばあからさまな男女差別はまれだということなのだ。じゃあ、なんで平等なのにこんなに理工系に進む女子が少ないのか?

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その大きな理由とされているのがアンコンシャスバイアス(unconscious bias:無意識の偏見)だ。女子が中等教育段階で理工系に進もうとすると多くのバイアスに基づいた助言がされるという。いわく、女子で理工系に行く人は少ないから苦労するからやめろ、理工系に行くとモテない、どうせ結婚して家庭に入るんだから大変な思いをして理工系に進まなくても、等々。

その多くは「本人のためを思って」発せられる。あからさまに言われなくても女子はそういう雰囲気を敏感に感じて理工系を忌避する。この説(アンコンシャスバイアスのせいで女子が理工系に進まなくなる)が本当に正しいかどうかはさておき、なぜそのようなアンコンシャスバイアスが生じるのか?

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