TCGが上達しないのは“考え方”のせい──知っているだけで「なんとなくプレイ」から抜け出せる話
|ω・`)ノ ヤァ
こんにちは。はじめまどか(@hajime1madoka)です。
「なんで自分だけ勝てないんだろう…」
「プレイが“なんとなく”になってしまう」
もし、あなたがそう感じていたとしてもカードゲームの才能の問題ではありません。ほとんどの場合、原因はプレイングではなく考え方の問題です。
カードゲームは一見すると複雑で強い人は特別な才能や知識を持っているように見えます。でも実は上達する人はみんな考え方の土台を最初に身につけています。逆に、ここが抜け落ちていると、
「どんなカードを引いても迷う」
「強いデッキをコピーしても勝てない」
「上級者の解説を聞いても理解できない」
といったような「なんとなくプレイ」の状態から抜け出せません。
では、なぜ考え方に問題があると「なんとなくプレイ」になるのでしょうか?その理由の1つが、多くの人がカードゲームは運のゲームだと思い込んでしまっている点にあります。
カードゲームは「運の要素が強いのでは?」と思われがちです。確かにカードゲームには初手の引き方や後のターンでのドローといったランダム要素が存在するため、どうしても「運ゲー」の側面が目につきます。それはTCG(トレーディングカードゲーム)、DCG(デジタルカードゲーム)を問わずです。
しかし、実際のカードゲームはデッキ構築、カード同士の相互作用、盤面、相手のデッキタイプ、メタゲームなど、多くの要素が複雑に絡み合うゲームです。それゆえに、必ずしも運の要素だけとは言い切れないのも事実です。そのため「どうすれば上達できるのか」が分からなくなるプレイヤーも少なくありません。
けれど、この複雑に見えるゲーム体系の中にも、ほぼすべてのカードゲームに共通する上達の核となるものが存在します。
この記事ではカードゲーム初心者が最速で勝率を上げるための3本柱を、やさしく・論理的に徹底的に解説します。
この記事で紹介する3つの軸とは「最大値(そのターンで取れる最善手)」、「アドバンテージ(リソースの獲得と維持)」、「ゲームプラン(勝利までの道筋)」です。この3つの軸は、単なる独立した要素ではなく、毎ターン循環させるべき思考プロセスです。強いプレイヤーは毎ターンこの3つを瞬時に回して意思決定しています。
また、この3軸を「初心者にも理解しやすく」、「中級者を次の段階へ押し出し」、「上級者にも体系として再整理できる」レベルまで深掘りします。
これから書く内容は、どのTCGにも対応する普遍的理論です。すべて実践できる内容なので、読み終わったその日からプレイを変えていきましょう!
第1章 カードゲームで勝つための「3つの軸」
カードゲームが「複雑」に感じられる理由は実ははっきりしています。まず、1ターンごとに取りうる行動が多く、選択肢が一気に増える分岐の多さがあること。さらに、ドローや相手の手札といった非公開情報が判断に確率を持ち込み、読み合いやリスク管理が必要になります。加えて、現在の一手だけでなく、数ターン先まで影響が残るため、短期と長期の最適解が衝突することも珍しくありません。つまり「選択肢の多さ × 非公開情報 × 未来への影響」が重なることでカードゲームの思考は複雑に見えるのです。
このようにカードゲームは複雑に見えますが、それに対する思考法は実は驚くほどシンプルです。
それは引いたカードをどう使うかという思考プロセスを整えることです。TCGは実際には初手にあるカード、あるいは後から引いたカードをどう使うかで勝敗が決まるゲームです。強いカード、レア度の高いカードを持っていることよりも、それを最大限に活かす考え方が整っているかどうかが勝敗を左右します。同じデッキで同じカードを使っていても、勝つ人は勝ち続け、勝てない人は勝てないゲームになっています。この差は才能ではなく、思考のプロセスが整っているかどうかだけです。
上達の核の要点となる思考プロセスとして、今回は3つの軸を取り上げます。
最大値
アドバンテージ
ゲームプラン
この3つを理解するだけで、プレイが一気に整い安定します。これら3つは、単なる「テクニック」や「知識」ではなく、プレイング全体を支える思考プロセスです。
次項ではそれぞれを徹底的に掘り下げ、初心者〜上級者まで幅広いレベルのプレイヤーが活用できる形に再構築して解説します。
1.1 最大値
最大値は3軸の中で最も短期的な考え方です。しかし、短期的であるがゆえに試合のすべてのターンに影響する必須の基盤です。ここでは「最大値」という概念をより詳細に掘り下げてみます。
最大値とは、「そのターン・その局面で取りうる選択肢の中で、最も勝利期待値が高い行動を選ぶ」という考え方です。カードを出す順番、攻撃の通し方、除去の打ち先など、同じカードでも使い方で価値は大きく変わります。
カードゲームのプレイは選択肢を抽出し、各選択肢の価値を比較して最も良いものを選択するという構造になっています。最大値はこのうち「比較して最善を選ぶ」部分を明確に言語化した理論です。
最大値の判断はカードゲームを遊ぶ上ですべてのプレイヤーが無意識に行っているようでいて、実際には多くのプレイヤーが正しくできていません。
初心者〜中級者でよく起きるのは、「十分に強く見える行動(及第点)を取って満足してしまう」という罠です。たとえば、「Aが60点、Bが80点、Cが50点」のような局面で、多くの人は60点のA を初めに見つけてしまうとその選択肢を選びがちです。
理由は簡単で、Aは失敗しにくそう、Aはわかりやすく強そう、Aを選んでも“悪いこと”は起こらなさそうだからです。しかし上達の鍵は「もっと良い選択肢が存在する前提で思考すること」です。
「最大値」思考はこのような局面で常に80点を探しにいく姿勢そのものと言ってもいいです。実は初心者だけでなく、中級者の多くも以下の理由で最大値を取り逃しています。
初心者が最大値を取れない最も大きな理由は「選択肢をすべて見ていない」という点に尽きます。見えている選択肢が少ないこと、本来は3つ選択肢があるのにプレイヤーは2つしか考えていないなど。これらが驚くほど多いケースです。「なんとなく見えている1手だけ」でプレイする、選択肢を全部検討するクセがない、1枚のカードの使い方が1通りしか浮かばないといったことに陥りがちです。カードゲームのレベルが上がるほど、1枚のカードが持つ選択肢の幅をどれだけ見抜けるかが重要になります。
次点としては、「したいプレイ」と「最大値」が一致していないケースです。好きなカードを使いたいこと、決め技を通したいなど、こうした情に流されたプレイの選択は最大値からズレやすいです。
重要なのは、直感で動くのではなく、選択肢を洗い出し、その中から最も高い価値を選ぶという思考プロセスを持つことです。
なぜ最大値の思考が重要なのかというと、ミス(プレイミス・手順ミス・見落とし)を減らせること、そのターンの火力・効率・有効度が最大化されること、「なんとなくのプレイ」がなくなりプレイの再現性が上がることにあります。初心者〜中級者を抜け出せない大きな要因は、「選択肢を比較しないで手を進めてしまうこと」です。
この最大値を考える思考プロセスが、後述するアドバンテージ・ゲームプランを支える基礎となります。
最大値は実際には次の三層構造になっています。この記事で扱う最大値は初歩の部分から解説しているため、「1.公開情報の最大値」を主に指しています。
公開情報の最大値
非公開情報を踏まえた最大値
ゲームプラン全体から逆算した最大値
1.1.1 公開情報の最大値
公開情報の最大値とは、盤面・手札・墓地などの誰の目にも見えている情報から導く最大値のことです。例としては、最もテンポが良いプレイ、最もリソース交換比が良いプレイ、最も盤面に影響するプレイですね。
なぜ「公開情報で最大値を選ぶことが重要なのか?」というと、プレイの再現性が高まることにあります。強いプレイヤーは、同じ盤面なら同じ行動を選びます。これは公開情報の最大値に基づいているからです。確率や読みの要素ももちろん重要ですが、公開情報で最大値を選べないプレイヤーは基礎がブレているため安定して勝てません。
公開情報で最大値を選べると、「非公開情報の読み」を行う前提が安定します。公開情報の最大値は土台で、非公開情報の読みを上に載せる高度な要素です。土台が揺れていると読みもブレてしまい、誤読の原因となります。
1.1.2 非公開情報を踏まえた最大値
公開情報だけで取れる最大値は安全で再現性が高いです。非公開情報を踏まえた最大値とは相手の手札、自分のトップデッキ、デッキ構造、メタゲームから読み取る期待値まで含めた最大値のことです。
例としては、相手のデッキには除去が8枚あると予想してこの動きはリスクが高いといった思考プロセス、自分のデッキは6割の確率で有効なアクションを引けるからこの全振りプランは意外と安全と判断する思考プロセスです。
ただし非公開情報は不確実なので、バイアス管理・リスク評価が必須です。読みで失敗すると大きく損をするため、「いつ・どれだけ」読みを重視するかが鍵になります。勝利期待値の計算に確率が混ざり始めるため、ここで一段階難しくなります。
非公開情報を使う判断は重要ですが、読みが外れたときの被害を必ず評価すべきです。期待値が高くても最大損失が致命的な場合は避ける必要があるでしょうし、期待値が高くて損失が限定的な場合は積極的に取る価値があるなどですね。
公開情報での最大値が常に使える基礎になります。非公開情報による読みはその基礎の上に期待値を上乗せする手段にすぎません。読みを磨くことは勝率の伸びに直結しますが、同時に期待値とリスク管理をセットにして考えないと逆効果になることがあることには注意が必要です。
1.1.3 ゲームプランから逆算した最大値
最大値の最も重要なレイヤーがここです。最大値は「このターンで最も勝率が高い行動」と考えてきました。
上級者が行う最大値判断は、そのターン単体の強さではなく、そのターン以降の勝ち筋が最大になる1手です。つまり最大値は、ターン単体の最大値 × ゲームプランの方向性の一致度、これで決まります。
どれだけそのターンの動きが強くても、自分のゲームプラン(勝ち筋)と矛盾しているなら、それは本当の最大値ではありません。
1ターンの価値ではなく、「このゲームをどう勝つか/どう負けるか」の筋であるゲームプランを踏まえて最大値を定義することです。
例としては、
コントロール vs アグロ
→ 序盤の1:1交換(小さい最大値)より、将来のフィニッシャー着地(大きな最大値)の方が価値が高いコンボデッキ
→ パーツを揃える速度が何より大事なので、多少のリソース損は最大値ではない
この視点を持つと、同じ盤面でもアグロ、ミッドレンジ、コントロール、コンボデッキの最大値がすべて異なる、という現象が理解できます。
1.1.4 最大値の思考を実際にどう使うか
最大値思考を使う方法としては簡単には次の3ステップです。
ステップ① 選択肢の洗い出し
ステップ② 最大値の評価
ステップ③ ゲームプランとの整合性チェック
こうしてみると簡単そうですね。
誤解されがちなパターンもいくつか挙げてみます。
❌悪い例1:なんとなく強そうなカードから使う
⭕良い例1:ゲームプランに合ったカードから使う
❌悪い例2:手札を使い切る=強いと思ってしまう
⭕良い例2:未来数ターンの最大値を意識する
❌悪い例3:相手の行動を“全部”読もうとする
⭕良い例3:読むのは“方向性”だけでOK
最大値を取りにいくことが、必ずしも最良とは限りません。例えば、相手の返しで全滅する盤面を作ってしまうこと、長期戦を想定していない動きをする、相手のキーカードが見えているのに無視することなどは罠の最大値に当たります。
最大値はあくまで短期の最善であり、中期・長期の最善とは限りません。ここで次項の「アドバンテージ」や「ゲームプラン」が関わってきます。
1.2 アドバンテージ
前項で扱った最大値を取りながらゲームを進めていくと、対戦相手とは何かしらの“差”が生まれます。ここで生まれた対戦相手との相対的に有利な状態/状況がアドバンテージです。アドバンテージとはカード・盤面・ライフ・マナ・テンポなど、勝利につながるあらゆるリソースの総量のことです。最大値がターンごとの瞬発力だとしたら、アドバンテージは試合の総合力です。
アドバンテージにもいくつもの種類が存在します。一例としては以下のようなものがあります。(MTG:Wikiより引用)
カード・アドバンテージ
ハンド・アドバンテージ
ボード・アドバンテージ
テンポ・アドバンテージ
ライフ・アドバンテージ
ターン・アドバンテージ
情報アドバンテージ
これらのように、いくつものアドバンテージが存在するため、本質が見えなくなることもよくあります。簡潔にまとめると、アドバンテージを得ることのメリットは相手よりできることを増やすということにあります。しかし、それぞれを「少しずつ有利にしていく」だけでは最終的に決め手にはなりません。重要なのは試合を決める主導権は、どのアドバンテージで得るのかを考えることです。全部のアドを少しずつ取るより、その試合における決め手のアドバンテージを勝ち筋に直結させるほうが強いです。
アドバンテージ差が勝利につながるのはゲームプランと連動した場合のみです。ここが誤解されやすいポイントで、アドバンテージを積んでいても勝てない試合の多くは「プランに合ったアドバンテージ」を取れていないことが原因です。
ただアドバンテージを追うのではなく、どのアドバンテージで勝つかを軸にする必要があります。これがゲームプランと呼ばれるものです。ゲームプランとは、「決め手となるアドバンテージを取りつつ、相手の有利を抑え、勝ち筋に繋げる一連の行動」と言い表すこともできます。
これがあると場面ごとに迷わず判断できるようになります。例としては、「このターンはカード交換せずにテンポを取りに行く」、「このターンは相手の動きを止めてボードを固める」など。
なぜアドバンテージ管理が必要なのかというと、最大値のような単発の強い行動より総合力で勝ちやすいことにあります。長期戦でもブレず、相手の逆転の芽を減らし、プレイに一貫性を生むことができます。
最大値だけを追うとその場では強い選択ができますが、ゲームプランを遂行するにあたってのリソースが尽きやすくなります。アドバンテージ意識は試合全体を通して有利にあり続けるために必要です。
一方、「アドバンテージを捨ててでも最大値を取るべき局面」といのもあり、TCGではアドバンテージと最大値が矛盾する場面もあります。例としては「このターンで倒さなければ負ける」、「相手が次ターンに決定打を持っている」、「ライフが持たない」など、こうした勝負所となる局面では、アドバンテージよりも最大値が優先になります。逆に長期戦なら、最大値よりアドバンテージを優先するという判断もあります。
1.3 ゲームプラン
ゲームプランは3軸の中で最も抽象度が高く、かつ最重要の概念です。ゲームプランとは、そのデッキが「どうやって勝つか」を中心にした、中長期の勝ち筋を「言語化した勝利の設計図」のようなものです。
さらに詳細を解説すると「どうやって勝つか」だけではなく「どうやって負けないか」まで含めた試合構造の理解が大切です。ほとんどのプレイヤーは勝ち筋だけを考えますが、実際に勝率を上げるために重要なのは次の2点です。①自分の勝ち筋を強めること、②相手の勝ち筋を弱めることです。これらを同時に満たす思考こそがゲームプランです。
最大値は「短期の強さ」、アドバンテージは「中期の優位」、ゲームプランは「長期の勝利条件」ということになります。この3つが揃うことで勝利に繋がり、あなたのプレイは安定することでしょう。
ゲームプランの考え方としては勝ち方の方向性を決めることにあります。最大値=カードをどう使うか、アド=差をどう作るかを選んでいきます。そしてゲームプランは 「このゲームをどうやって勝つか」 を決めることです。
最大値だけでは勝てず、流れをつかめません。アドバンテージだけでも勝利に届きません。相手のプランを読んで対処するためにも必要なのがゲームプランで、ゲームプランに沿うことで目的のない行動が消えていきます。ゲームプランが無いと、最大値もアドバンテージも“点”で終わり、繋がった“線”になりません。
カードゲームの強さは「プランを維持する力」ではなく、プランを修正できる柔軟性”にあります。想定外のカードを見た、相手のリソースが切れた、自分のキーカードを引いた、試合展開が変わったなどの、大きな変化のたびにプランの再設定が必要です。強いプレイヤーは、プランを段階的に切り替える判断が速いです。これらの切り替えは最大値思考とアドバンテージ管理によって支えられます。
1.4 三つの軸を統合する
ここまで最大値、アドバンテージ、ゲームプランを個別に説明してきました。しかし、「最大値」、「アドバンテージ」、「ゲームプラン」の3つは独立した概念ではありません。
最大値 → アドバンテージ → ゲームプラン のように影響しあい、循環しています。
例としては下記のような流れです。
最大値の行動を選ぶ → アドバンテージが増える → ゲームプランを押し付けやすくなる
アドバンテージを維持する → 次の最大値が取りやすくなる →ゲームプランを遂行しやすくなる
ゲームプランが明確 → そのターンどの最大値を取ればよいか判断しやすい
強いプレイヤーは、この循環を毎ターン意識しています。
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私はポケモンしかやってないけど後半巻き返される理由がなんとなくわかった気がします やっぱりやりたことだけやってちゃ勝てないんですねえ
とりあえず黒で開幕思考囲いしてると嫌でも強くなる。