「全国で一番高い」長野のガソリン、カルテルで排除措置命令 公取委

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高島曜介 志村亮
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 長野県内でのガソリン販売で価格カルテルを結んだとして、公正取引委員会は26日、長野県石油商業組合(長野市)の北信支部の独占禁止法違反(事業者団体による競争制限)を認定し、排除措置命令を出した。北信支部に加盟する高見沢(長野市)や東日本宇佐美(東京都文京区)など17社には計1億1658万円の課徴金納付命令を出した。

 組合本体もカルテルを事実上容認していたとして、公取委は組合に独禁法を順守するよう申し入れた。

 長野のガソリン価格は全国最高の水準で推移してきた。政府はガソリンや軽油などの価格を抑えるため、2022年1月以降で計約7兆円の補助金を全国に支給している。北信支部は、補助金削減の際に、販売価格を上げるよう調整していたという。

 組合には、県内の計約500のガソリンスタンド(GS)を運営する約270事業者が加盟する(24年4月時点)。事業者は地域ごとの8支部に所属。排除措置命令が出された北信支部には、長野市を中心に約120のGSを運営する最多の71事業者が加盟する(25年2月時点)。

 公取委の発表によると、北信支部は遅くとも24年12月16日~25年2月4日ごろ、大半の加盟事業者に対し、GSで販売するレギュラーとハイオクのガソリン価格の上げ幅や下げ幅と改定時期を電話などで伝えていた。事業者は伝えられた通りに価格を改定し、競争を制限していた。24年の12月に1リットルあたり5円分、1月に3円分を値上げし、今年2月に3円分を値下げする調整をしていた。

 価格の改定と時期は北信支部長が決め、副支部長、地区長を通じて支部員の事業者に伝えていた。価格はガソリン補助金の削減額や卸値の変動に併せて決定。公取委に対し、支部側は「支部員間の価格競争を避け、利益を確保するためだった」と説明したという。

 北信支部長は価格の改定額の予定などを組合職員にも伝え、役員にも共有されていた。だが、カルテルをやめさせることはなく、公取委は「事実上、容認していた」と認定した。

報道きっかけに価格調整やめる

 北信支部に加盟していない「…

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この記事を書いた人
高島曜介
東京社会部|調査報道担当
専門・関心分野
事件、外交、安全保障
志村亮
長野総局
専門・関心分野
企業、地域経済