新米が「不良在庫」に…大手卸売りの「国は米を買い取れ」に米店は冷ややか「恥ずかしいと思わないのか」
米価が高騰して久しい。「米を溜め込んでいる業者がいるのではないか」という疑惑も噴出した。残念ながら、一部において、それは単なるうわさではなかったようだ。 【写真】店頭からコメが消えたのに…在庫はあった【流通の闇】 * * * ■店頭に並ぶ「6年産米」 「これも、令和6年産だな」 首都圏の老舗米店の店主、小島敏郎さん(仮名)はスーパーを訪れると必ず、米の棚をチェックする。米の袋を裏返しにして、「販売者」も見る。 最近、不審に思うのは、スーパーの店頭に「令和6年産」の米が目立っていることだ。多くは、卸売り大手の商品だという。 小島さんら米店には、昨年夏から秋にかけて、卸売業者に米を発注しても「在庫はない」と回答された苦しい記憶がある。商品が底をつき、「店を閉めるか」と、漏らす米店もあった。 そしていま、店頭には潤沢に令和6年産の米が並んでいる。 「実際は、卸売り大手は米の在庫を持っていたんですね」(小島さん) さらに納得がいかないのは、その価格設定だ。令和6年産の米も、5キロ4500~5000円くらいする。だが、仕入れ時はどうか。今年の仕入れ値は60キロ3万3000円前後だが、昨年は2万2000円くらいだったはずだ。 「今年よりもずっと安い価格で仕入れた6年産米を、新米が高騰しているいま売って、売り上げを伸ばしている」(同) ■余る新米に「国が買い取って」 では、卸売り大手が潤沢な利益を享受しているかというと、「そうとはとてもいえない状況」と小島さんは見る。 「今年になって、高値で新米を集めすぎてしまって、相当困っているのではないか」(同) 新米は売れていない。銘柄米で5キロ5000円前後。高騰しすぎた価格に、消費者が二の足を踏んでいるようだ。 実際、卸売業者から、国に支援を求めるような発言が相次いでいる。 JA全中の山野徹会長は10月の会見で、「備蓄米の買い入れや買い戻し、機動的な対応が必要だ」と訴えた。