1975年、電通と米国GE(General Electric Company)のジョイントベンチャーとして創業した電通総研は、ビジネスモデルや組織変革を繰り返し、業界でいち早くシステムインテグレーターを標榜するなど、事業を大きく成長させてきた。2022年には長期経営ビジョン「Vision 2030」を策定。社会と企業の変革を実現する存在「X Innovator(クロス・イノベーター)」を目指すとさらなる自己変革を宣言し、2030年に向けたステートメントを打ち出した。
「企業の戦略策定や社会への課題提言といった上流からテクノロジー実装までを一気通貫で支援していきます。たとえば、自社開発のソリューションを用いた『人的資本経営』や『カーボンニュートラル』実現の支援をはじめ、デジタル技術によって高度に制御される自動車(SDV:Software Defined Vehicle)やEVの開発支援を通した製造業のグローバル競争力の強化などへ貢献できるようになります。このように、当社グループの強み領域と社会課題を掛け合わせるような価値提供が可能となったのです」と電通総研 代表取締役社長の岩本はその意図を語る。
岩本が社長に就任した前中期経営計画期間だけでも、2024年4月にUI・IXデザイン会社である「ミツエーリンクス」との経営統合を実現したほか、モビリティテクノロジー領域のリーディングカンパニーであるオーストリア「AVL List GmbH」、事業や産業の創造・成長支援を行う「ドリームインキュベータ―」、日本を代表するテクノロジーカンパニー「富士通」など、国内外のさまざまな企業とパートナーシップを構築している。
そこで重要になるのがお互いの社風や文化を理解し合うことだが、ここで電通総研の企業文化がより生きてくる。同社では、「HUMANOLOGY for the future~人とテクノロジーで、その先をつくる。~」という企業ビジョンを大切にしている。「人」こそが競争力の源泉であり、その人に「テクノロジー」を掛け合わせることにより、企業と社会の未来をつくりたいという想いが込められている。
まず明確にしておきたいことは、私はそのような主張をするAI科学者や研究者のことを話しているわけではないということだ。そうしたケースも過去にはあった。2022年、あるグーグルのエンジニアがAIが意識を持ったことを発見したと宣言し、意図せず有名になった。LaMDA(Language Model for Dialogue Applications。arxivに論文が公開されている)として知られるそのAIシステムは、このエンジニアと対話を行い、その洗練度があまりにも高かったため、エンジニアはAIが意識を持っていると判断したのだ。