「途切れない支援」遺族や支援者ら議論 犯罪被害者月間に東京・渋谷で啓発イベント

犯罪被害者の支援のあり方について議論するパネルディスカッション=28日午後、東京都渋谷区(緒方優子撮影)
犯罪被害者の支援のあり方について議論するパネルディスカッション=28日午後、東京都渋谷区(緒方優子撮影)

犯罪被害者の置かれた状況や支援の在り方について国民の理解を深める「犯罪被害者月間」の中央イベントが28日、東京・渋谷のホールで開かれ、犯罪被害者遺族による講演のほか、「途切れない支援」をテーマに官民の支援者を交えたパネルディスカッションが行われた。

政府は今年、犯罪被害者週間(11月25日~12月1日)を11月1日からの「月間」に拡大し、広報・啓発活動を強化している。イベントの冒頭では、赤間二郎国家公安委員長が登壇し、「誰もが犯罪の被害に遭う可能性がある。できることから支援の手を差し伸べていただきたい」などとする高市早苗首相のコメントを読み上げた。

犯罪被害者の遺族として講演に臨む清家政明さん=28日午後、東京都渋谷区(緒方優子撮影)
犯罪被害者の遺族として講演に臨む清家政明さん=28日午後、東京都渋谷区(緒方優子撮影)

平成23年3月、京都市左京区の薬局で、同僚の男に殺害された薬剤師、松本千鶴さん=当時(36)=の父、清家政明さん(77)が講演。千鶴さんが生まれた際、「千年幸せが続いてほしい」と名前に込めた思いや、親族で結婚を祝った際の思い出などを回想。突然の知らせに「頭が真っ白」になる中、遺体と対面し、「これがわが娘か、と思うような状態だった」と当時の衝撃を語った。

刑事裁判に向けた準備を進める中で、犯罪被害者支援センターに相談し、「被害者参加制度」を利用して裁判に参加した経験を紹介。友人の温かな心遣いや、近隣住民がそっと見守ってくれたことも「支援になった」と語った。

パネルディスカッションでは、清家さんのほかに自治体、警察、民間の支援担当者らが登壇。犯罪被害直後に必要な支援や関係機関の連携の状況、社会全体に支援の輪を広げるための方策などについて議論した。(緒方優子)

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