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起業時(20歳)の日本への想いはどう変化したのか?|CEO 井手康貴

このシリーズは、GMO Flatt Security CEO 井手が、自身の考えや想いを率直に綴るものです。一個人・経営者としての視点から、あえて飾らない言葉で書いている点をご了承ください。

20歳の時のブログ

自分の書いたブログの中で一番読まれているもので、自分自身の初心を忘れないためにもXに固定しているブログがあります。

↓これがそのブログ

今読んでみても、根本の想いは全く変わりません。一方で、若さ特有の勢いと根拠のない自信に溢れていて気恥ずかしい気持ちになりつつ、ある意味で羨ましくも感じました。

このブログを書いた2017年20歳の頃から、世界の経済・政治的な情勢も、自分自身が置かれている立場も大きく変わったので、これを機にあらためてこのブログの内容をアップデートしてみたいと思います。

注 )自分は政治・経済の専門家などではなく、学部レベルの国際金融や社会保障の知識をもった一般人であるため間違いを含む可能性があります。詳しい方の指摘は大歓迎です。

死にゆく国日本

残念ながら、ブログを書いた2017年時点から日本の衰退はゆっくり、それでいて着実に進んでいます。
ただ、日本が長年インフレしていない状況で直近の円安の影響などもうけて、2017年ごろに比べて衰退を身近に感じている人は増えたかもしれません。

みなさんも「コンビニのおにぎり高いな…?」だったり、海外旅行に行って「物価高いな…」と感じたり、海外ブランドのものがどんどん値上げして「昔なら買えたのに…」みたいに感じることがあるのではないでしょうか?

残念ながら、日本は順調に出生数を減少させ、一方で社会保障は削られず、現役世代の税負担はしっかり重くなっていっています。国の成長力は労働人口に大きく依存するし、予算の大半を社会保障に注ぎ込んで未来に投資できていない国家が厳しくなるのは誰が見ても当然のことです。

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引用:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250604/k10014825201000.html 
ここ10年ほどで、特に減少スピードが加速しているように感じる。
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将来的に労働人口が減っていく一方で、歳出総額に占める社会保障関係費の割合は増加している
※以下のデータ出典を元にClaudeで作成:財務省「財政統計」及び「財政に関する資料」/ 厚生労働省「厚生労働白書」/各年度一般会計予算・決算資料/参議院決算委員会調査室レポート

現在の日本を考える上で、最も大きな問題が社会保障であるということは、政治に関心が薄い層にも徐々に知られてきている部分ではあると思います。実際、2017年ごろの選挙の際に触れられることはあまりありませんでしたが、最近ではこのあたりに踏み込んだ議論をするされている方も増えてきているような気がしています。耳障りの良い政策ではなく、痛みを伴うとしても長期的に必要な改革について議論が今後より一層なされていくことを期待しています。

日本経済のために外貨を稼ぐ 

色々言ってきましたが、自分は政治の世界にはいないのでコメントをすることしかできません。その上で、自分が日本のためにできることはビジネスの世界で外貨を稼ぐことであると思って起業を決意しましたし、その想いは今も変わっていません。

なぜ20歳からずっと外貨を稼ぐべきと言っているかというと、外貨を稼げて成長している企業がないことが日本経済の停滞の本質的な原因であると考えているからです。

例えば、近年で一番大規模な経済政策であったアベノミクス。

政策を打ち出した当初、第一の矢とも言われていた量的緩和・マイナス金利という大胆な金融政策は学部で習った経済学の理論的には正しそうな方針に見えました。(貨幣内生説の話とかもしたいのですが一旦ここでは諦めます。)実際、株価上昇や企業収益の改善は、主に大企業や富裕層に恩恵をもたらしました。しかし、企業の積極的な事業投資や従業員の賃上げにはつながらず、結果的に円の減価やスタグフレーションも進み実経済の成長に至らなかったという指摘もされており、自分はその考えを支持しています。

なぜ理論的に正しそうな金融政策をとったのに、実経済の成長に繋がらなかったのか。その理由は複雑で数多くあるかと思いますが、その中の大きな要因の1つが「事業投資を大きな事業成長に繋げて、結果的に従業員の賃金に反映させられる企業が少なかったから」だと自分は思っており、外貨を稼げる大規模かつ成長率の高い企業が日本には必要だと思っています。

もちろん自分1人で日本経済を動かせる力はないわけですが、日本の実経済がしっかりと成長していくためにも

  • 外貨を稼ぎ、日本に住むメンバーの給与に還元する

    • 簡単に表現するなら日本のお金の総量を増やす

  • 少しでも日本人の支出先が国内になるようにする

    • 日本人の誰かの支出ができるだけだれかの給与になるような構造

    • 財務省 2024年度の国際収支速報によると、デジタル関連収支は約6.9兆円の赤字で、旅行収支の黒字6.6兆円を上回った。

  • 日本企業の生産性向上

    • 投資資金ができるだけ有効活用されるように

という点から日本に少しでも貢献できればと思っています。

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創業時の事業構想の様子。外貨を稼ぐという目標のもと、当初はセキュリティと全く異なるEコマースのサービスを立ち上げた(のち事業売却)

人生最大の変化であるAIを生かし、AI×Dev×セキュリティで外貨を稼げる時価総額1兆円企業へ

創業してから8年の間に、世界の経済・政治情勢には大きな変化が多数ありました。特に、ゼロ金利・マイナス金利の時代を経て、再び金利が経済活動の重要な存在となる「金利のある世界」はかなり久々で、投資を早く有効に行うことの重要性が高まっています。
でもそれ以上に、昨今の生成AIの登場・進化は大きなインパクトがあると感じていて、人生最大レベルのものだと確信しています。

自分はサイバーセキュリティ領域で事業を行っているわけですが、正直これまでのサービス内容そのままでは、AIの台頭によってすぐに競合サービスにサービス価値で負けてしまうと感じています。実際、昨年まではエンジニアリング分野でもまだまだ生成AIのレベルはそこまで達していないなと思っていましたが、今年に入ってからの変化には目を見張るものがあります。

この変化を受けて、弊社ではセキュリティ診断 AIエージェントのTakumiをリリースするなど、実際にAIを活用したサービスの提供を開始しました。このサービスはある意味でこれまで自分たちが行ってきた脆弱性診断というサービスを一部AIに代替していくようなものなのですが、我々は常に「技術の高度な部分のみを人間が行いそれ以外の部分はツールで代替していく」という思想で事業を行っていたため社内的にもすんなりと方針が受け入れられたように感じています。

これからはAI BPOのような思想で、AIエージェントなどを活用してより良いBPOサービスを提供し、AI×Devセキュリティの分野においては日本一、世界一の企業として、外貨を稼いでいきたいと思っています。

さいごに

これまでFlattのCEOとして自分の考えを積極的に発信してこなかったのですが、これからは少しづつ発信の機会も増やしていこうと思っています。
この記事を読んでGMO Flatt Securityを「面白そうだな」と思ってくださった方は、ぜひ弊社のサイトやXをご覧ください。



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