(株)セコニックにお邪魔しました
僕は「都民農園セコニック」って、農園の名前がセコニックっていうみたいで、少し近未来SFぽいなと思いながらセコニックさんに向かった。(都民農園はまったく別の施設です)
応接室に案内していただくと、そこにはすでにデモ機が2機用意されており、親切な対応に胸が熱くなった。
これがマークシートを読んでいる様子
読み込んだのは小型のマークシートリーダSR-430、今年1月発売の最新機種だ。(※2009年当時)
読み込みの様子を動画で撮影させてもらったのでまずはこれを見てください。
ならばということで、その噂の「マークシートリーダの本気」を見せてもらった。
これでも本当に読めるのだという。1分間に250枚ということなので、1秒間で4枚読んでいることとなる。恐るべき速さ、マークシートリーダ。
このあとしばらく、マークシート利用の現状についてのお話を聞かせていただいた。その話を要約するとこうなる。
• 残りの20%は、医療分野や製造分野(製パン受発注業務)、アンケート等、確実性と迅速性を重視される場面で使用されている。
• 最近は家庭用スキャナをリーダとして使えたり、文字を読めるOCRが出てきたりしているが、やっぱり「速くて正確」という点において、マークシートの右に出るものはない!
速さについてはたったいま目の当たりにしたので、読み取り精度に関して聞いてみた。
すると以前、英検の答案20万枚を採点した結果、読み取りミスは6ヶ所だけだったという。読み取り精度はまさに99.999%以上。
すごいぞ、マークシート!
ここで実験筆記具たちの登場です
鉛筆(HB・2H)、シャーペン、油性ボールペン、水性ボールペン、ゲルインクボールペン、マッキー、マイネーム、水性サインペン、ホワイトボードマーカー、色鉛筆(黒・赤・青)、クーピー黒、万年筆、筆ペン、墨汁、黒の絵の具、蛍光ペン緑
さあ、これでマークシートを塗りまくります!
実験用マークシート完成!
塗っている間、いろいろと面白い話も聞かせていただいたが、それはおいおい紹介することにして、まずは左上の部分から結果を発表していこう。
読み取り濃度は、16段階で評価されている
そしてどこから先を「マーク」と認めるかは自由に設定できるのだという。今回は「03」以上をマークと認める設定で読み込んだ。
しかしなぜ、見た目には同じ黒に見えるのに、読み取ってくれないのだろう。お話をうかがってみた。
なぜボールペンを読まないのか
じゃあボールペンは絶対にマークシートで使うことはできないのだろうか?
逆にアンケートなど、そのときに持っている筆記具を使えることが重要な場面では、可視光でマークを読むこともあります」
なんだか当たり前のことを聞いたようで恥ずかしくなった。ただ、可視光でマークシートを読もうとすると、マーク用紙自体の印刷インクに制限が出てしまうので、標準は近赤外線にしてあるとのこと。なるほど!
果たして油性マジックは読んだのか?
それに対してここ数年のヒット商品であるゲルボールペン(シグノ)が大殊勲! 水性ボールペンとの世代交代をマークシート力の差でも発揮する格好となった。
そして意外と健闘したのが色鉛筆の黒。ここまで読むと後で出てくる「クーピー黒」にも期待がかかってくるところである。
筆ペンは? そして墨汁は? 絵の具は?
墨汁はさすがに社内でも実験したことが無いようで、社員の御三方も大いに興味有りのまなざしでこの実験を見守ってくれた。そして結果は下のとおり。
同じ筆でも、墨汁がきっちりと読まれるのに対して、筆ペン、ほとんど読まなかった。
そしてそれよりさらに読まないのは万年筆。(Parkerのブルーブラックインク)。気持ちいいくらい完全に認識されない。やっぱり時代の差なのか。
逆に完全パーフェクトのスコアをたたき出したのは黒の絵の具である。「おそらく顔料がいっぱい入ってるのでしょう」との分析を高橋さんから頂いた。
じゃあ「炭」は読むのか
今回の目玉は「炭」だ。
しかし、赤鉛筆と蛍光ペンはまるでダメ。何も認識していない状態だ。青鉛筆も一応、何かがあると認識してくれている程度。やはり純正のセンサーで色物を認識するのは、かなり難しいようだ。
ここで高橋さんから画期的な提案!
そして、一通りの結果を分析し終えた後、高橋さんがこう言った。
そして高橋さんは可視光線センサーを取りに行って下さった。
というわけで実験はさらに可視光センサー編に続きます!
可視光センサー装備!!
ボールペン、面目躍如
ただ、唯一読まなかったのは赤鉛筆。この原因は僕にも分かった。当てた光が赤色光だったからだ。
では赤鉛筆はどうやってもマークシートで読むことはできないのだろうか。
顧客の注文があれば、どんなリーダでも作る!
一色にするとタイミングマーク(端っこのシマシマ)が黒で刷れないんですよ。
このときは一番端っこのタイミングマーク用センサーだけ、別の色を読むものにして対応しました」
ちなみにマークシートの読み取りが早いのはこのタイミングマークのおかげで、これがあるから必要な部分だけを読むことができ、紙全面を読み取るOCR(文字読み取り機)に対して、圧倒的な速度の差があるとのこと。
へぇ~!
長年モヤモヤしていた疑問が全て解消し、胸のスッキリする取材だった。今回の実験を元に、センター試験を受験する高校生には以下のようにアドバイスしたいと思う。
●油性ボールペンは使わない。
●万年筆やマジックも使わない。
●筆ペンも使ってはいけない。
●書いた後でも消せる鉛筆が、やっぱり一番。
●でも消し方がハンパだと、意外と機械は読んでしまうので、必ず良く消すこと!(マジ)
●一番よく読むのは、黒絵の具。
●2Hの鉛筆を持って行った場合、燃やして炭にしたほうがよく読む。
以上、僕からの何よりも役に立つ、超実戦的センター試験対策講座でした。
