トップオピニオンメディアウォッチ赤旗購読「強要」問題 新宿区調査で「圧力」6割超 【政党メディアウォッチ】

赤旗購読「強要」問題 新宿区調査で「圧力」6割超 【政党メディアウォッチ】

論説解説室長 宮田陽一郎

 共産党の地方議員が自治体庁舎内で、幹部職員らに機関紙「しんぶん赤旗」の購読を求めていることが問題となっている。産経新聞10月30日付主張「赤旗の『押し売り』」は「議員の立場を利用した押し売りにも等しい行為で、看過できない」と強く批判した。

 東京都新宿区が8月に実施した職員アンケートによると、管理職115人の85・2%が購読の勧誘を受けた経験があり、このうち「購読した」のは34・7%、「やむを得ず購読した」が50%で、合わせて80%以上が購読に至ったことになる。

 問題は、勧誘を受けた管理職の64・3%が心理的圧力を感じていることだ。産経主張は「自治体の管理職は議会対応の関係上、議員の要求を断りにくい」と指摘している。

 また本紙11月8日付社説「赤旗パワハラ契約」は、兵庫県芦屋市のケースも含めて「両自治体では、昇進の内示直後や人事異動の時期を狙って勧誘が行われたとの証言が目立つ。拒否すれば職場での立場が悪くなるのではないかという不安を抱く職員も少なくなく、『断りきれず購読した』と語るケースが相次ぐ」としている。これは、社説が強調するように「権力関係を利用した強要」だと言わざるを得ない。

 一方、赤旗は2日付2面の「『産経』主張が『赤旗』の『押し売り』と攻撃」という記事で、産経主張が政府や全国の自治体に実態調査と対策を講じるよう求めたことは「憲法第19条が保障する『思想及び良心の自由』への不当な侵害であり、政党議員の政治活動の自由への不当な規制要求であり断じて許されません」と反論。その上で「職員の人事権を持つ行政執行部が、一般に人事に関心の強い幹部職員に、政党機関紙の購読の有無を尋ねること自体、職員に『心理的圧力』がかかる可能性が高」いと主張した。しかし、新宿区のアンケートは「思想調査」ではなく、ハラスメントに関するものだ。

 赤旗は「わが党の地方議員は、職員のみなさんへのリスペクトと良識をもって、購読のお願いをしています」というが、果たしてどうか。産経18日付23面の「赤旗購読『断れない』 新宿区管理職」は、共産区議に支払う購読料について「みかじめ料と同じ」という現場の声を紹介している。リスペクトがあれば「みかじめ料」という言葉は出てこないだろう。管理職らは「購読のメリットは感じたことはないし、購読料もばかにならない」「全く読まずに捨てている」などと話しているという。

 本紙2018年4月1日付「『赤旗』役所内勧誘の実態<下>」では、義理で購読する自治体管理職を共産党内では「ギリドク」と呼ぶとして、兵庫県稲美町議の「今や共産党が頼るのは『ギリドク』公務員の皆さんです。公務員のギリドク読者が『赤旗』読者の10%から15%はいると思います」という言葉を紹介している。記事は7年以上前のものだが、赤旗の購読者が減少する中、「ギリドク」の割合は当時より増えているかもしれない。

 ところで、赤旗は「『しんぶん赤旗』の庁舎内の勧誘禁止を求める動きは、統一協会・国際勝共連合系の団体と人物が全国的に進めている」として「産経新聞が、自民党の別動隊先兵である統一協会と『うり二つ』の『主張』を行うことは、メディアとしての矜持(きょうじ)と節度を問われてもしかたがない」と意味不明のことを述べている。

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