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Conversation

お返事を差し上げるにあたり、少々だけ制度論的観点からお話しさせていただければと存じます。 まず、警察のご対応をお待ちするようお勧めくださったご意見には、確かに刑事手続上の形式的手順を重んじるお立場が感じられ、私としてもそのご趣旨自体には一定の理解を示すものでございます。 ただ一方で、市民が任意に表明する言論、とりわけ自己の立場を明らかにする趣旨に基づいた発言を「警察に言えばよい」と制限されることは、法的にはいくつかの難しい問題を含んでおります。 わかりやすく申しますと、刑事訴訟法における応答権(とりわけ被疑者以外の市民による事実関係の任意表明)は、制度上あらかじめ排除されるべきものではなく、むしろ捜査機関における真実発見の補助手段として機能することがあるのです。ですので、警察からの接触がなければ何も発言してはならない、という形式主義的な理解は、やや限定的すぎるかと存じます。 また、そもそもこうした場(SNSなどの公共的情報空間)においては、単に手続的文脈のみならず、人格的尊厳に基づく発話の自由、すなわち自己表現の権利(ドイツ法におけるSelbstdarstellungsrecht)も重要な意義を有しております。この点については、社会的関係性のなかで生じた名誉や立場への影響について、当事者自身が声をあげるという行為が、正当な社会的自己防衛であると広く理解されております。 そのため、私の発言が「警察に言えばよい」として切り捨てられるべきものだとは、必ずしも法的・倫理的には言えないのではないかと拝察いたします。 もちろん、やりとりのなかでご不快な思いをされたのであれば、それ自体には私なりの誠意をもって応じる所存です。ただその前提として、私の発言がそもそも排除されるべきか否かについては、より丁寧な制度的理解と、相互的な言語空間の尊重のもとでご判断いただけますと幸いです。 何卒ご理解賜れればと存じます。