Z世代のデモ、掲げるのは「ONE PIECE」の海賊旗 そこに込められた意味は?
オクラホマ州立大学のヌーリアンティ・ジャリ教授(メディア・コミュニケーション学)はこうしたシンボルについて、「一言一句すべてを口にしなくても、伝えたい内容を高める助けになる」ことから、抗議活動では効果的だと説明する。
これらのシンボルはインターネットやSNSを通じ国境を越えて広がり、似通った関心を持つ他の若者を刺激することができる。
「彼らは同じ言語を使っているわけではないが、物語の趣旨は理解している」(ジャリ氏)
フランスの封鎖を求める「すべてをブロックせよ」というスローガンのデモ=10日、パリのレピュブリック広場/Ezzat/Anadolu/Getty Images
批判の矢面に
インドネシアでは、8月の独立記念日の祝賀行事を前に住民がONE PIECEの旗を掲げ、旗に批判が集中するようになった。
政府当局者は、デモ隊が国の分断を図っていると非難。この旗を掲げる行為は反逆に等しいとの認識を示した。
こうした発言や、当局が旗を押収して壁画の撤去を命じたとの地元メディアの報道を受け、アムネスティ・インターナショナルは声明を発表。インドネシア政府に「表現の自由の抑圧をやめる」よう要請した。
インドネシアのアーティスト、ケマス・ムハンマド・フィルダウスさんは海賊旗を描いたスプレーペイントの壁画を仕上げながらロイター通信の取材に応じ、この絵は「政府への警告の象徴。政府は国民に目を向ける必要がある」と訴えた。
「多くのインドネシア国民がワンピースの旗を掲げているのは、政府に耳を傾けてほしいからだ」と、フィルダウスさん。その手には自前の海賊旗が握られていた。
「結局、人々が望んでいるのは政府が今も続く問題を解決してくれることだ」