日本社会に食い込んだ異形の中国系巨大詐欺組織 人身売買や資金洗浄…首領は東京・港区に一時潜伏か
日本側、カンボジア側の情報収集に関するご支援などを希望されております。 カンボジアでの異様な成長スピードと野放図な投資ぶりに「非合法組織との関連があるといううわさは数年前からあった」(在カンボジア企業関係者)。既に一部海外メディアもプリンスの危険性を報じ始めていた。だが、プリンス・ジャパンは無事、入会を果たすことになった。 ▽犯罪組織がスポンサー さらに現地の日本人社会で話題となったのが、2023年11月、首都プノンペンの王宮前で開催された花火大会だ。日本とカンボジアの国交樹立70周年の記念行事だった。 現地の日本人会関係者は言う。 「この年、日本人会でもさまざまなイベントを開きました。協会はその役割からして、日本でイベントを開いて国交70周年を周知すべきだったと思うんですが、なぜか日本からカンボジアへ花火を持ってきて花火大会を開催すると言い出したんです。しかし寄付金が思うように集まらず、プリンスグループに主なスポンサーを依頼することになったようです」
日本の花火業界関係者によると、花火大会の費用は数百万円ほどの規模だった。 協会とプリンスグループとの接近については、内部からも批判の声が上がった。協会関係者は言う。 「元々、文化的な交流などが中心の団体だったのに、経済的な私益を求める方向に傾き過ぎているのではないか。一部メンバーが協会を私物化しているのではないか。理事会でも、そのような批判的な意見が出ました。しかし主なメンバーは事務局長側につき、聞く耳を持ちませんでした」 協会の入会規定に「反社会的勢力の排除」を明記することで、間接的にプリンスグループの参入を食い止めようという動きも起きた。規定は無事に改訂されたものの、すぐにはプリンスグループとの関係は断たれなかった。 取材に対し、協会はプリンス・ジャパンは通常の手続きを経て入会したと説明。2025年10月の米国制裁を受け、上記の暴排条項に基づいて除名した上、退会届も受け取りホームページ上から削除したとしている。