誰よりもわかってほしい相手なのに
普段はただ寄り添い、話を聞くことの多い平蔵だが、この日は違った。
自分の情けなさを嘆く男性に語りかけた。
「おまいさんは誠実だな
ただ
お父上は今日一緒にケーキを
食べたかっただけではないか」
そして
「本当はどうしたい?」
この日の平蔵はいつもより饒舌だった。しかし、決して自分の意見を押し付けることはしない。
どうしたいか、とただ問いかける。男性が自らの気持ちに気がつけるように。
その後、平蔵と公園で別れた男性は帰宅し、食卓にいた父親に語りかける。
「コーヒー買ってきた。ケーキ…ある?」
家族――それは誰よりも近くて、誰よりも難しい関係。
喜びも感謝も、心ではきちんと感じている。なのになぜだろう、いちばん伝えたい相手にほど素直になれないときもある。
本当はどうしたい?
何かに迷ったとき、平蔵が男性にしたように、自分で自分に問いかけてみてはいかがだろう。心にしまい込んでいる本音を導くことができるかもしれない。
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深谷かほる
福島県出身。2015年10月、Twitterにて『夜廻り猫』の連載を開始。以後、毎夜のように更新を続け、読者の共感を得る。2017年「夜廻り猫」で第21回手塚治虫文化賞短編賞、第5回ブクログ大賞の漫画部門大賞を受賞。
構成/笹本絵里(FRaUweb編集部)
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