リスタート
ネットの世界は何度だって外見は塗り替えられる。絵や文章の癖と個性は、なんとなくあの人かな?と考える時もあるだろうけど、基本的には「海汐の作品だ」とは気づかれないし、どうでもいいものだと思う人はいるだろう。しかしそれはあくまで他人だからこそ。
元知り合いだった人からしたら
名前すら見たくない人も
いるんだろうなと理解している。
私はそういう人達の気持ちを無視してまで「海汐」という外見を持ち続けたまま作品を抱えて絵を描き続けている理由がある。
ひとつは、私が作ったキャラクターも、物語も、捨てようと思ったことも、絵を描くこともやめようと何度も思ったけど、全てできなかったから。
もうふたつ目は、今は誰かに嫌われたとて、嫌われてやり直したくなる時がきたとて、『誰か』を理由にしてやり直すという行為は、海汐としてあり続けるよりも、ずっとリスクなのだ。
誰かにとって不快で嫌な気持ちになる負担を背負わせることにもなる。まだ「どうでもいい」で済ませる健康的な脳みそなら良いだろうけど、もし仮に誰かが不本意な理由(精神的な病気で自己の判断がまともに取れない人)で私と別れてしまった場合、いつか健康的な脳みそになった時に「私のせいで海汐さんは絵を描くのを辞めた」と自分を責めてしまう人もいるかもしれない。
だから私は海汐であり続けることを選んだ。
相手が安心して私を手放せる、手放さずにいられる言葉や気持ちを伝えられなかったこと、私の曲がった受け止め方が人を困らせること。相手が私に諦める気持ちを抱かせる言動をしたこと。そんな過去の無責任な行動を取り続けた私ができることは、成長をすることを選び続けて前を歩き続けることだ。
だから今日も絵を描く。


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