【北京=三塚聖平】中国の王毅共産党政治局員兼外相は27日、フランスのボンヌ大統領外交顧問と電話会談を行った。中国外務省によると、王氏は電話会談で「日本の現職指導者が台湾に関して挑発的な発言を行った」と述べた。高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁に反発する中国は、第三国との会談でも台湾問題に関して理解を求め対日圧力を増す考えとみられる。
王氏は、高市首相の名指しは避けつつも「公然と歴史に逆行し、中国の主権と領土保全を侵害した」と主張した。中仏両国が国連安全保障理事会常任理事国であると述べ、「第二次大戦勝利の成果を共に守り、互いの核心的利益に関する問題で固く互いに支持すべきだ」と呼び掛けた。
中国側によると、ボンヌ氏は「台湾問題での中国の正当な立場を理解する」と発言したという。
ロイター通信によると、フランスのマクロン大統領は12月3~5日に中国を訪問し習近平国家主席と会談予定。王、ボンヌ両氏は首脳会談の事前調整を行ったもようだが、中国側はこの機会を捉え対日批判を行った形だ。電話会談では、仏側が重視するウクライナ問題の意見交換も行った。
習氏は今月24日にトランプ米大統領と電話会談した際、台湾問題に関する「中国の原則的な立場」を説明し、「台湾の中国への返還は戦後国際秩序の重要な構成要素だ」と強調した。トランプ氏は「中国にとっての台湾問題の重要性を米国は理解している」と述べたと中国側が発表している。