2023 大学入学共通テスト 本試験 数学II・IIBMathJax

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2023 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点18点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[1] 三角関数の値の大小関係について考えよう.

(1) x=π6のときsinxsin2xであり,x=23πのときsinxsin2xである.

 の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 < 1 = 2 >

(2) sinxsin2xの値の大小関係を詳しく調べよう.

sin2x-sinx=sinx(cosx-)

であるから,sin2x-sinx>0が成り立つことは

sinx>0かつcosx->0

または

sinx<0かつcosx-<0

が成り立つことと同値である.0x2πのとき,が成り立つようなxの値の範囲は

0<x<π

であり,が成り立つようなxの値の範囲は

π<x<π

である.よって,0x2πのとき,sin2x>sinxが成り立つようなxの値の範囲は

0<x<ππ<x<π

である.

(3) sin3xsin4xの値の大小関係を調べよう.

 三角関数の加法定理を用いると,等式

sin(α+β)-sin(α-β)=2cosαsinβ

が得られる.α+β=4xα-β=3xを満たすαβに対してを用いることにより,sin4x-sin3x>0が成り立つことは

cos>0かつsin>0

または

cos<0かつsin<0

が成り立つことと同値であることがわかる.

 0xπのとき,により,sin4x>sin3xが成り立つようなxの値の範囲は

0<x<ππ<x<π

である.

 の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 0 1 x 2 2x 3 3x
4 4x 5 5x 6 6x 7 x2
8 32x 9 52x a 72x b 92x

(4) (2),(3)の考察から,0xπのとき,sin3x>sin4x>sin2xが成り立つようなxの値の範囲は

π<x<ππ<x<π

であることがわかる.

2023 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点12点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[2](1) a>0a1b>0のとき,logab=xとおくと,が成り立つ.

 の解答群

0 xa=b 1 xb=a
2 ax=b 3 bx=a
4 ab=x 5 ba=x

(2) 様々な対数の値が有理数か無理数かについて考えよう.

(ⅰ) log525=log927=であり,どちらも有理数である.

(ⅱ) log23が有理数と無理数のどちらであるかを考えよう.

 log23が有理数であると仮定すると,log23>0であるので,二つの自然数pqを用いてlog23=pqと表すことができる.このとき,(1)によりlog23=pqと変形できる.いま,2は偶数であり3は奇数であるので,を満たす自然数pqは存在しない.

 したがって,log23は無理数であることがわかる.

(ⅲ) ab2以上の自然数とするとき,(ⅱ)と同様に考えると,ならばlogabはつねに無理数である」ことがわかる.

 の解答群

0 p2=3q2 1 q2=p3 2 2q=3p
3 p3=2q3 4 p2=q3 5 2p=3q

 の解答群

0 aが偶数

1 bが偶数

2 aが奇数

3 bが奇数

4 abがともに偶数,またはabがともに奇数

5 abのいずれか一方が偶数で,もう一方が奇数

2023 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[1](1) kを正の定数とし,次の3次関数を考える.

f(x)=x2(k-x)

 y=f(x)のグラフとx軸との共有点の座標は(0,0)(,0)である.

 f(x)の導関数f(x)

f(x)=イウx2+kx

である.

 x=のとき,f(x)は極小値をとる.

 x=のとき,f(x)は極大値をとる.

 また,0<x<kの範囲においてx=のときf(x)は最大となることがわかる.

 の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 0 1 13k 2 12k 3 23k
4 k 5 32k 6 -4k2 7 18k2
8 227k3 9 427k3 a 49k3 b 4k3
2023年大学入試共通テスト本試験数学IIB【2】[1]2023100000203の図

(2) 右の図のように底面が半径9の円で高さが15の円すいに内接する円柱を考える.円柱の底面の半径と体積をそれぞれxVとする.Vxの式で表すと

V=πx2(-x)0<x<9

である.(1)の考察より,x=のときVは最大となることがわかる.Vの最大値はスセソπである.

2023 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[2](1) 定積分030(15x+3)dxの値はタチツである.

 また,関数1100x2-16x+5の不定積分は

(1100x2-16x+5)dx=1テトナx3-1ニヌx2+x+C

である.ただし,Cは積分定数とする.

(2) ある地域では,毎年3月頃「ソメイヨシノ(桜の種類)の開花予想日」が話題になる.太郎さんと花子さんは,開花日時を予想する方法の一つに,2月に入ってからの気温を時間の関数とみて,その関数を積分した値をもとにする方法があることを知った.ソメイヨシノの開花日時を予想するために,二人は図1の6時間ごとの気温の折れ線グラフを見ながら,次のように考えることにした.

2023年大学入試共通テスト本試験数学IIB【2】[2]2023100000203の図

図1 6時間ごとの気温の折れ線グラフ

 xの値の範囲を0以上の実数全体として,21日午前0時から24x時間経った時点をx日後とする.(例えば,10.3日後は211日午前712分を表す.)また,x日後の気温をy°Cとする.このとき,yxの関数であり,これをy=f(x)とおく.ただし,yは負にはならないものとする.

 気温を表す関数f(x)を用いて二人はソメイヨシノの開花日時を次の設定で考えることにした.

設定

 正の実数tに対して,f(x)0からtまで積分した値をS(t)とする.すなわち,S(t)=0tf(x)dxとする.このS(t)400に到達したとき,ソメイヨシノが開花する.

 設定のもと,太郎さんは気温を表す関数y=f(x)のグラフを図2のように直線とみなしてソメイヨシノの開花日時を考えることにした.

2023年大学入試共通テスト本試験数学IIB【2】[2]2023100000203の図

図2 図1のグラフと,太郎さんが直線とみなしたy=f(x)のグラフ

(ⅰ) 太郎さんは

f(x)=15x+3x0

として考えた.このとき,ソメイヨシノの開花日時は2月に入ってからとなる.

 の解答群

0 30日後 1 35日後 2 40日後
3 45日後 4 50日後 5 55日後
6 60日後 7 65日後 

(ⅱ) 太郎さんと花子さんは,2月に入ってから30日後以降の気温について話をしている.

太郎:1次関数を用いてソメイヨシノの開花日時を求めてみたよ.

花子:気温の上がり方から考えて,2月に入ってから30日後以降の気温を表す関数が2次関数の場合も考えてみようか.

 花子さんは気温を表す関数f(x)を,0x30のときは太郎さんと同じように

f(x)=15x+3

とし,x30のときは

f(x)=1100x2-16x+5

として考えた.なお,x=30のときの右辺の値との右辺の値は一致する.花子さんの考えた式を用いて,ソメイヨシノの開花日時を考えよう.(1)より

030(15x+3)dx=タチツ

であり

3040(1100x2-16x+5)dx=115

となることがわかる.

 また,x30の範囲においてf(x)は増加する.よって

3040f(x)dx4050f(x)dx

であることがわかる.以上より,ソメイヨシノの開花日時は2月に入ってからとなる.

 の解答群

0 < 1 = 2 >

 の解答群

0 30日後より前

1 30日後

2 30日後より後,かつ40日後より前

3 40日後

4 40日後より後,かつ50日後より前

5 50日後

6 50日後より後,かつ60日後より前

7 60日後

8 60日後より後

2023 大学入学共通テスト 本試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.

(1) ある生産地で生産されるピーマン全体を母集団とし,この母集団におけるピーマン1個の重さ(単位はgを表す確率変数をXとする.mσを正の実数とし,Xは正規分布N(m,σ2)に従うとする.

(ⅰ) この母集団から1個のピーマンを無作為に抽出したとき,重さがmg以上である確率P(Xm)

P(Xm)=P(X-mσ)=

である.

(ⅱ) 母集団から無作為に抽出された大きさnの標本X1X2Xnの標本平均をXとする.Xの平均(期待値)と標準偏差はそれぞれ

E(X)=σ(X)=

となる.

 n=400標本平均が30.0g標本の標準偏差が3.6gのとき,mの信頼度90%の信頼区間を次の方針で求めよう.

方針

 Zを標準正規分布N(0,1)に従う確率変数として,P(-z0Zz0)=0.901となるz0を正規分布表から求める.このz0を用いるとmの信頼度90.1%の信頼区間が求められるが,これを信頼度90%の信頼区間とみなして考える.

 方針において,z0=.キクである.

 一般に,標本の大きさnが大きいときには,母標準偏差の代わりに,標本の標準偏差を用いてよいことが知られている.n=400は十分に大きいので,方針に基づくと,mの信頼度90%の信頼区間はとなる.

 の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 σ 1  σ2 2 σn 3 σ2n
4 m 5 2m 6 m2 7 m
8 σn 9 nσ a nm b mn

 については,最も適当なものを,次の05のうちから一つ選べ.

0 28.6m31.4 1 28.7m31.3
2 28.9m31.1 3 29.6m30.4
4 29.7m30.3 5 29.9m30.1

(2) (1)の確率変数Xにおいて,m=30.0σ=3.6とした母集団から無作為にピーマンを1個ずつ抽出し,ピーマン2個を1組にしたものを袋に入れていく.このようにしてピーマン2個を1組にしたものを25袋作る.その際,1袋ずつの重さの分散を小さくするために,次のピーマン分類法を考える.

ピーマン分類法

 無作為に抽出したいくつかのピーマンについて,重さが30.0g以下のときをSサイズ,30.0gを超えるときはLサイズと分類する.そして,分類されたピーマンからSサイズとLサイズのピーマンを一つずつ選び,ピーマン2個を1組とした袋を作る.

(ⅰ) ピーマンを無作為に50個抽出したとき,ピーマン分類法25袋作ることができる確率p0を考えよう.無作為に1個抽出したピーマンがSサイズである確率はである.ピーマンを無作為に50個抽出したときのSサイズのピーマンの個数を表す確率変数をU0とすると,U0は二項分布B(50,)に従うので

p0=Cシス50×()シス×(1-)50-シス

となる.

 p0を計算すると,p0=0.1122となることから,ピーマンを無作為に50個抽出したとき,25袋作ることができる確率は0.11程度とわかる.

(ⅱ) ピーマン分類法25袋作ることができる確率が0.95以上となるようなピーマンの個数を考えよう.

 kを自然数とし,ピーマンを無作為に(50+k)個抽出したとき,Sサイズのピーマンの個数を表す確率変数をUkとすると,Ukは二項分布B(50+k,)に従う.

 (50+k)は十分に大きいので,Ukは近似的に正規分布N(,)に従い,Y=Uk-とすると,Yは近似的に標準正規分布N(0,1)に従う.

 よって,ピーマン分類法で,25袋作ることができる確率をpkとすると

pk=P(25Uk25+k)=P(-50+kY50+k)

となる.

 =α50+k=βとおく.

 pk0.95になるようなαβについて,正規分布表からαβ1.96を満たせばよいことがわかる.ここでは

αβ2

を満たす自然数kを考えることとする.の両辺は正であるから,α24β2を満たす最小のkk0とすると,k0=チツであることがわかる.ただし,チツの計算においては,51=7.14を用いてもよい.

 したがって,少なくとも(50+チツ)個のピーマンを抽出しておけば,ピーマン分類法25袋作ることができる確率は0.95以上となる.

 の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 k 1 2k 2 3k 3 50+k2
4 25+k2 5 25+k 6 50+k2 7 50+k4

2023 大学入学共通テスト 本試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】 花子さんは,毎年の初めに預金口座に一定額の入金をすることにした.この入金を始める前における花子さんの預金は10万円である.ここで,預金とは預金口座にあるお金の額のことである.預金には年利1%で利息がつき,ある年の初めの預金がx万円であれば,その年の終わりには預金は1.01x万円となる.次の年の初めには1.01x万円に入金額を加えたものが預金となる.

 毎年の初めの入金額をp万円とし,n年目の初めの預金をan万円とおく.ただし,p>0とし,nは自然数とする.

 例えば,a1=10+pa2=1.01(10+p)+pである.

参考図

(1) anを求めるために二つの方針で考える.

方針1

 n年目の初めの預金と(n+1)年目の初めの預金との関係に着目して考える.

 3年目の初めの預金a3万円について,a3=である.すべての自然数nについて

an+1=an+

が成り立つ.これは

an+1+=(an+)

と変形でき,anを求めることができる.

 の解答群

0 1.01{1.01(10+p)+p}

1 1.01(1.01(10+p)+1.01p}

2 1.01{1.01(10+p)+p}+p

3 1.01{1.01(10+p)+p}+1.01p

4 1.01(10+p)+1.01p

5 1.01(10+1.01p)+1.01p

 の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 1.01 1 1.01n-1 2 1.01n
3 p 4 100p 5 np
6 100np 7 1.01n-1×100p 8 1.01n×100p

方針2

 もともと預金口座にあった10万円と毎年の初めに入金したp万円について,n年目の初めにそれぞれがいくらになるかに着目して考える.

 もともと預金口座にあった10万円は,2年目の初めには10×1.01万円になり,3年目の初めには10×1.012万円になる.同様に考えるとn年目の初めには10×1.01n-1万円になる.

1年目の初めに入金したp万円は,n年目の初めにはp×1.01万円になる.

2年目の初めに入金したp万円は,n年目の初めにはp×1.01万円になる.

n年目の初めに入金したp万円は,n年目の初めにはp万円のままである.

 これより

an=10×1.01n-1+p×1.01+p×1.01++p

=10×1.01n-1+pk=1n1.01

となることがわかる.ここで,k=1n1.01=となるので,anを求めることができる.

 の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 n+1 1 n 2 n-1 3 n-2

 の解答群

0 k+1 1 k 2 k-1 3 k-2

 の解答群

0 100×1.01n 1 100(1.01n-1)
2 100(1.01n-1-1) 3 n+1.01n-1-1
4 0.01(101n-1) 5 n×1.01n-12

(2) 花子さんは,10年目の終わりの預金が30万円以上になるための入金額について考えた.

 10年目の終わりの預金が30万円以上であることを不等式を用いて表すと30となる.この不等式をpについて解くと

pサシ-スセ×1.0110101(1.0110-1)

となる.したがって,毎年の初めの入金額が例えば18000円であれば,10年目の終わりの預金が30万円以上になることがわかる.

 の解答群

0 a10 1 a10+p 2 a10-p
3 1.01a10 4 1.01a10+p 5 1.01a10-p

(3) 1 年目の入金を始める前における花子さんの預金が10万円ではなく,13万円の場合を考える.すべての自然数nに対して,この場合のn年目の初めの預金はan万円よりも万円多い.なお,年利は1%であり,毎年の初めの入金額はp万円のままである.

 の解答群

0 3 1 13 2 3(n-1)
3 3n 4 13(n-1) 5 13n
6 3n 7 3+1.01(n-1) 8 3×1.01n-1
9 3×1.01n a 13×1.01n-1 b 13×1.01n

2023 大学入学共通テスト 本試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【5】 三角すいPABCにおいて,辺BCの中点をMとおく.また,∠PAB=∠PACとし,この角度をθとおく.ただし,0°<θ<90°とする.

(1) AM

AM=AB+AC

と表せる.また

APAB|AP||AB|=APAC|AP||AC|=

である.

 の解答群

0 sinθ 1 cosθ 2 tanθ
3 1sinθ 4 1cosθ 5 1tanθ
6 sin∠BPC 7 cos∠BPC 8 tan∠BPC

(2) θ=45°とし,さらに

|AP|=32|AB|=|PB|=3|AC|=|PC|=3

が成り立つ場合を考える.このとき

APAB=APAC=

である.さらに,直線AM上の点D∠APD=90°を満たしているとする.このとき,AD=AMである.

(3)

AQ=AM

で定まる点をQとおく.PAPQが垂直である三角錐PABCはどのようなものかについて考えよう.例えば(2)の場合では,点Qは点Dと一致し,PAPQは垂直である.

(ⅰ) PAPQが垂直であるとき,PQABACAPを用いて表して考えると,が成り立つ.さらにに注意すると,からが成り立つことがわかる.

 したがって,PAPQが垂直であれば,が成り立つ.逆に,が成り立てば,PAPQは垂直である.

 の解答群

0 APAB+APAC=APAP

1 APAB+APAC=-APAP

2 APAB+APAC=ABAC

3 APAB+APAC=-ABAC

4 APAB+APAC=0

5 APAB-APAC=0

 の解答群

0 |AB|+|AC|=2|BC|

1 |AB|+|AC|=2|BC|

2 |AB|sinθ+|AC|sinθ=|AP|

3 |AB|cosθ+|AC|cosθ=|AP|

4 |AB|sinθ=|AC|sinθ=2|AP|

5 |AB|cosθ=|AC|cosθ=2|AP|

(ⅱ) kを正の実数とし

kAPAB=APAC

が成り立つとする.このとき,が成り立つ.

 また,点Bから直線APに下ろした垂線と直線APとの交点をBとし,同様に点Cから直線APに下ろした垂線と直線APとの交点をCとする.

 このときPAPQが垂直であることは,であることと同値である.特にk=1のとき,PAPQが垂直であることは,であることと同値である.

 の解答群

0 k|AB|=|AC| 1 |AB|=k|AC|
2 k|AP|=2|AB| 3 k|AP|=2|AC|

 の解答群

0 BCがともに線分APの中点

1 BCが線分APをそれぞれ(k+1):11:(k+1)に内分する点

2 BCが線分APをそれぞれ1:(k+1)(k+1):1に内分する点

3 BCが線分APをそれぞれk:11:kに内分する点

4 BCが線分APをそれぞれ1:kk:1に内分する点

5 BCがともに線分APk:1に内分する点

6 BCがともに線分AP1:kに内分する点

 の解答群

0 ▵PAB▵PACがともに正三角形

1 ▵PAB▵PACがそれぞれ∠PBA=90°∠PCA=90°を満たす直角二等边三角形

2 ▵PAB▵PACがそれぞれBP=BACP=CAを満たす二等辺三角形

3 ▵PAB▵PACが合同

4 AP=BC

2023 大学入学共通テスト 本試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】(1) 次の問題1について考えよう.

問題1  座標平面上の原点をOとし,方程式(x-10)2+(y-5)2=25が表す円をC1とする.点Pが円C1上を動くとき,線分OP2:3に内分する点Qの軌跡を求めよ.

(ⅰ) 円C1は,中心(アイ,)半径の円である.

(ⅱ) 点Qの軌跡を求めよう.

 点PQの座標をそれぞれ(s,t)(x,y)とすると

x=sy=t

が成り立つ.したがって

s=xt=y

である.

 点P(s,t)は円C1上にあることに注意すると,点Qは方程式

(x-)2+(y-)2=2

が表す円上にあることがわかる.方程式が表す円をC2とする.

 逆に,円C2上のすべての点Q(x,y)は,条件を満たす.

 これより,点Qの軌跡が円C2であることがわかる.

(ⅲ) 円C1の中心をAとする.円C2の中心は線分OAに内分する点である.

 の解答群

0 1:2 1 1:3 2 2:3
3 2:1 4 3:1 5 3:2

(2) 次の問題2について考えよう.

問題2 座標平面上の原点をOとし,方程式(x-10)2+(y-5)2=25が表す円をC1とする.点Pが円C1上を動くとき,線分OPm:nに内分する点Rの軌跡を求めよ.ただし,mnは正の実数である.

 円C1の中心をAとする.点Rの軌跡は円となり,その中心は線分OAに内分する点であり,半径は円C1の半径の倍である.

 の解答群

0 1:m 1 1:n 2 m:n
3 m:1 4 n:1 5 n:m

 の解答群

0 mn 1 nm 2 m+nm
3 m+nn 4 mm+n 5 nm+n

(3) 太郎さんと花子さんは,次の問題3について話している.

問題3 座標平面上の2D(1,6)E(3,2)をとり,方程式(x-5)2+(y-7)2=9が表す円をC3とする.点Pが円C3上を動くとき,▵DEPの重心Gの軌跡を求めよ.

太郎:点PGの座標をそれぞれ(s,t)(x,y)とおいて,(1)の(ⅱ)のようにして計算すれば求められそうだね.

花子:(1)の(ⅲ)や(2)で考えたことをもとにしても求められるかな.

 線分DEの中点をMとする.▵DEPの重心Gは,線分MPに内分する点である.

 点Gの軌跡は,中心(,)半径の円である.

 の解答群

0 1:2 1 1:3 2 2:3
3 2:1 4 3:1 5 3:2

2023 大学入学共通テスト 本試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】 pqを実数とし,xの整式S(x)T(x)を次のように定める.

S(x)=(x-2){x2-2(p+1)x+2p2-2p+5}

T(x)=x3+x+q

 x3次方程式S(x)=0の三つの解を2αβとする.x3次方程式T(x)=0の三つの解をrαβとする.ただし,rは実数であるとする.

(1) S(x)=0の解がすべて実数になるのは,x2次方程式

x2-2(p+1)x+2p2-2p+5=0

が実数解をもつときである.の判別式を考えることにより,が実数解をもつための必要十分条件は

p2-p+0

であることがわかる.すなわち,p=である.よって,S(x)=0の解がすべて実数になるとき,その解はx=2である.

 pのとき,S(x)=0は二つの虚数

x=p+±(p-)i

を解にもつ.このことから,pのとき,S(x)=0の二つの虚数解αβは互いに共役な複素数であることがわかる.

(2) x=rT(x)=0の解であるので,q=-r-rとなる.これよりT(x)は次のように表せる.

T(x)=(x-r)(x2+rx+r+)

 ここでx2次方程式x2+rx+r+=0の判別式をDとおくと,すべての実数rに対してD0となり,T(x)=0x=r以外の解はx=となる.したがって,αβ

 の解答群

0 < 1 = 2 >

 の解答群

0 -r2 1 -r 2 -r±D2
3 -2r±D2 4 -r±Di2 5 -2r±Di2
6 -r±-Di2 7 -2r±-Di2

 の解答群

0 異なる実数である

1 等しい実数である

2 虚数であり,互いに共役な複素数である

(3) S(x)=0T(x)=0が共通の解をもつ場合を考える.

(ⅰ) 共通の解がx=2であるようなrの値は

 の解答群

0 存在しない 1 ちょうど1個存在する
2 ちょうど2個存在する 3 ちょうど3個存在する

(ⅱ) 共通の実数解をもつが,x=2が共通の解ではないとき,prの値の組(p,r)

(,)

である.

(ⅲ) 共通の解が虚数のとき,prの値の組(p,r)

(,チツ)(テト,)

である.

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