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白水 貴
白水 貴
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白水 貴
@Takashirouzu
菌類研究者.博士(理学).多様性の宝庫といえる菌類の研究をして,自然の素晴らしさを世の中に発信していきたい人.
著書『奇妙な菌類ーーミクロ世界の生存戦略』 amazon.co.jp/dp/4140884843/
note note.com/takashirouzu
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これがアイルランドでジャガイモ飢饉を引き起こした病原菌の火力か……(移民や死亡で人口が2割以上減少した)
研究対象の樹木が伐採されました…(2年ぶり2回目)
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白水 貴
@Takashirouzu
卒研の調査木が消失しました… x.com/TaigaYodo/stat…
学術論文中で放たれる強烈なパンチラインからしか得られない栄養がある(確信).
「物理学が人間の英知で解き明かし制定したかのように言い触らしている法則の多くは,生物が既に十分に使いこなして物作り技術にまで高めていた自然の性質の1億年遅れの再発見に過ぎない」
フィールド調査は「最悪死ぬ」という前提で準備せねばならない.生態学会によれば1997年以降少なくとも教員5名,学生7名,研究員1名が死亡,教員1名が行方不明とのこと.皆様どうかご安全に.
「キクラゲの大部分を撤去」とあるが,単にキクラゲの子実体(きのこ)を撤去しただけであれば不正確だ.キクラゲの本体は木の中に張り巡らされた菌糸体だ.花だけを摘んで「サクラを撤去」とは言わないだろう.
都心街路樹に“大量キクラゲ” 倒木のリスクで大部分を撤去
news.yahoo.co.jp/articles/76b00
これ一つ一つの“勾玉”が単一の多核細胞なんですよね.
今年の珍菌賞をいただいた Erysiphe havrylenkoana.おそらく受賞理由として重視されたヘンテコな形の付属糸が,実は進化生態学的な重要性を帯びた形態であることをお話しする機会をいただきました. m.youtube.com/watch?v=A8_O7G #珍菌
チベット仏教で用いられる摩尼車(まにぐるま).一回まわすだけでお経一回分に相当する功徳が積めるという大変お得な仏具だが,写真はまわす労力すら太陽光発電にアウトソーシングしてしまった代物.それでいいのか.
食性が不明だったアオミオカタニシにすす病菌とうどんこ病菌を与えることで長期間の飼育に成功したそうな.真菌食だったのかしら.
北大のバイカルハナウド類似植物から4種のフラノクマリン関連化合物の存在が認められたとのこと.大学キャンパスに生えた謎植物の素性と毒性を自前で検証できる北大さんかっけー!
「セリ科ハナウド属未同定植物の成分分析結果について」
hokudai.ac.jp/news/pdf/25071
ゴキブリを投げると投げた方向にまっすぐ飛んで行くという習性を知り,Gを素手で捕まえて虫嫌いの人に向かって投げつける「Gミサイル」の開発に成功した小学生の私は被弾した人の反応を見ることを心底楽しんでいた.今は素手で握ることを躊躇するので何かが変わってしまったのだろう.
うどんこ病菌の一種 Erysiphe havrylenkoana.このぐるぐる巻きのバネみたいになっててかつ先端が太くなっている付属糸の形態ヤバくない?付属糸は有性生殖器官である裂子嚢殻に生える構造で,うどんこ病菌の越冬戦略において重要な機能を有していると考えられている.doi.org/10.1007/s11557 #珍菌
いつのまにか太地町立くじらの博物館にデジタルミュージアムができていた.クジラの生態から捕鯨の文化や歴史まで幅広く扱っている.絵巻デジタルアーカイブで博物画を眺めるのも楽しい.kujira-digital-museum.com/ja
みんな,生きて帰ろうな.
「生態学、地理学、地質学などのフィールド調査を行う学生・指導者の行動方針を示すマニュアル。広く野外活動を行う人が活用できる安全管理の考え方と実践方法を示す」
「バイカルハナウド類似植物騒動」は野生生物の同定の難しさを改めて浮き彫りにしました.記事中でもDNAに基づく種同定技術に触れられておりますが,これを有効な手段としてくには地道な野外調査と記載分類が不可欠です.科学の進歩はこうした基礎研究に支えられています.
イギリスの研究によると,ジャイアント・ホグウィードと呼ばれている植物には少なくとも5系統あり,複数種が含まれているとのこと.北大で見つかった植物をバイカルハナウド(H. mantegazzianum)に同定することに慎重になるのも頷けますね.
doi.org/10.1179/204234
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北海道大学
@HokkaidoUnivPR
【お知らせ】
(続報)毒性の疑いのある植物の生育について
詳細はこちら
hokudai.ac.jp/news/2025/07/p
#北海道大学 #北大
103年ぶりに新種記載された桜,クマノザクラの観察会にて.子供の頃に早咲きのヤマザクラとして眺めていたこの桜を初めてクマノザクラとしてみることができた.花期は短く満開を楽しめるのはたったの三日間.晴天にも恵まれ青空に映える美しい姿があった.