公判中の証人脅した被告に実刑判決 東京高裁
茨城県石岡市の県議選事務所突入事件の裁判員裁判で被告人席から証人を脅したとして、脅迫と証人威迫の罪に問われた設楽啓一被告(44)の控訴審判決が27日、東京高裁であり、井上弘通裁判長は罰金30万円とした一審・水戸地裁判決を破棄し、懲役1年を言い渡した。
一審判決が発言の一部のみが脅迫行為にあたるとして罰金刑を言い渡したが、井上裁判長は「発言全体を脅迫行為と捉えるべき」と指摘。「裁判員裁判の施行で証人尋問の重要性が高まるなか、公判審理の円滑な運営を害した」と判断した。
判決によると、設楽被告は昨年11月、水戸地裁で開かれた自身の公判で、証言中の知人男性に「ぶっ殺してやろうか」「はっきり言えや、この野郎」などと脅した。
県議選事務所突入事件では、一審は設楽被告に懲役20年を言い渡し、二審も支持。設楽被告は上告した。