就職氷河期、最悪は2002年度で就職率は55・1%、現在45、46歳 日韓W杯の年

就職活動する学生ら=2002年2月(一部画像処理しています)
就職活動する学生ら=2002年2月(一部画像処理しています)

バブル崩壊後に就職難となり、約2000万人いるとされる「就職氷河期世代」への支援を巡り政府は25日、関係閣僚会議を開いて支援策の検討に着手した。氷河期世代はおおむね1974~83年生まれ。政府は93~2004年ごろに就職活動を行った人たちと定義しているが、「最悪」は2002年度の新卒大学生だという。

氷河期世代の大学新卒者の就職率は平均69・7%と、バブル経済が始まった1985年以降、2020年までの全平均よりも10ポイント低く、1999~2003年度はいずれも50%台半ばで「谷間のさらに底」といえる。その中でも最も低かったのは02年度の55・1%だった。

文部科学省の「学校基本調査」によると、大学の就職率はバブル崩壊の影響が色濃くなった1991年度以降年々下降し、98年度には一気に前年度比5・5ポイント減の60・1%に下落した。99年度は6割を割り込んで55・8%になった。以降、2000年度(57・3%)▷01年度(56・9%)▷02年度(55・1%)▷03年度(55・8%)と下落傾向が続き、04年度に59・7%と少し持ち直した。この期間で最低を記録したのは02年度に大学を卒業した人たちだった。1999~2003年度の大学院などへの進学者は10~11%で、単純計算すると、新卒者の約3割が就職も進学もしなかったことになる。

6割を割り込んだ1999年10月は自民、自由、公明三党の連立による小渕恵三第2次改造内閣が発足した年。就職率が底を打った2002年9月には北朝鮮が日本人の拉致を認めた初めての日朝首脳会談が行われた。サッカーの日韓W杯が開催された年でもある。

内閣府が20年に発表した資料によると、氷河期世代が20代だった時点の男性の就業率をその前の2世代(1954~63年生まれ、64~73年生まれ)と比べると6~8%低い。その差は30代で0・5~4%に縮小し、40代で同じ水準になる。さらに正規雇用率をみると30歳前後では10%低く、40歳前後でようやく同じ比率になる。新卒採用の機会を逃すと正社員になるまで時間がかかり、非正規雇用にならざるを得なかった背景が浮かび上がる。

1995年に就職し、自身も氷河期世代の第一生命経済研究所・首席エコノミスト、永浜利広氏は「大学新卒者という1つの指標ではあるが、就職者が6割を切った世代は一番あおりを受けた世代といえるだろう」と話す。

永浜氏は政府が以前から氷河期世代対策に取り組んでいる点を強調し、2019年6月に始まった支援プログラムの充実や認知度向上の必要性を説く。「ハローワークで職場の紹介やリスキリング(学び直し)をマンツーマンで行うよいシステムがあるのにPRが下手で宝の持ち腐れになっている」という。夏の参院選が迫っていることを踏まえ「単に新しい機軸を打ち出したいだけなら選挙目当てだと映るだけだろう」としている。

就職氷河期世代の処遇改善、首相「支援に全力」 学び直しなど3本柱で政策強化を指示

会員限定記事

会員サービス詳細