人生の選択を間違えてばかりだと感じる人へ
どーも、西村です。
朝起きた瞬間から、今日という日がもう「間違い」な気がしてしまう。
電車の中でぼんやり窓の外を眺めながら、「あのとき違う道を選んでいれば、こんなふうに悩んでなかったのかな」と思う。
何かを決断しても、ほんの少しうまくいかないだけで、「また間違えた」「どうせ自分はいつもそうだ」と責めてしまう。
もしかするとあなたも、自分の選択に自信が持てずに、「人生の選択を間違えてばかり」だと感じているのかもしれません。
では、どうすれば人生の選択を間違えてばかりの状況を抜け出すことができるのか?
結論からお伝えします。
人生において、“選択が正しかったかどうか”を決めるのは、選んだ直後の結果ではありません。
『選んだあとに、どう選んだ道を正解にしながら生きるか』です。
とはいえ、「そうは言っても…」という声が湧いてくるのもわかります。
小さな選択でも、毎回「これでよかったのか」と振り返ってしまう。
あの会社を辞めたこと、あの人と別れたこと、あの場所に住むと決めたこと。
ほんのわずかな後悔が積み重なって、「私はいつも選び方を間違える」と、自分を信じられなくなってしまう。
以前、あるクライアントの方は、こんなふうに語ってくれました。
「自分で選ぶと、必ず後悔するんです。それならもう、誰かに決めてもらったほうが楽なんじゃないかって…」
その言葉を聞いたとき、私はこう思いました。
“自分で選ぶ”ということに対して、いつの間にか、“正解の選択を選ばなければならない”と思い込んでいる人が多いのだと。
でも、人生の選択は、「正解か不正解かを選ぶ選択ではない」んです。
たとえば、
・転職したら思っていたより大変だった
・引っ越したらご近所トラブルがあった
・新しく付き合い始めた人と合わなかった
こういうことはよくあります。
そして、こういう状況になると、つい「失敗した」「間違えた」と思いがちです。
しかし、ここに落とし穴があります。
私たちは、“うまくいかなかった=選択が間違いだった”と短絡的に結びつけてしまいやすいのです。
ただしこれは、心理学的にみると、“認知のバイアス”のひとつでしかありません。
「後知恵バイアス(hindsight bias)」というものがあって、人は、何かが起きたあとに「あれは間違っていた」と思いやすい傾向を持っています。
つまり、その瞬間は最善を尽くしていたとしても、後から結果論で新たな考え(選択する瞬間には考えられなかった意見)を生み出してしまう、ということなんです。
だからこそ、もし今「人生を間違えてばかりだ」と悩んでいるのだとしたら、まずはこう問い直してみてください。
「あのときの私は、あの状況のなかで、できるだけのことを考えていたのでは?」
「“間違えた”のではなく、“選んでみて初めてわかったこと”があったのでは?」
と。
ある知人は、長年勤めた会社を辞めて独立したものの、なかなかうまくいかず、「やっぱり辞めなきゃよかった」と落ち込んでいました。
でも半年後、さらなる転職先でまったく違う分野にチャレンジし、「会社を辞めていなければ、この分野の面白さには気づかなかった」と話していました。
そのとき、私は改めて思いました。
“正しい選択”をするかどうかではなく、“自分が選んだ道に自分で意味づけできるように生きる”ことが、人生では何より大事なのだと。
人生の選択に、「一度きりの正解」なんて、実はないのです。
あるのは、「選んだあとに、どうその選択に意味を持たせていくか」という
“自分の選んだ道を正解にしていく生き方”です。
そして、ここでひとつだけお伝えしておきたいことがあります。
選択したあとに苦しくなるのは、あなたが間違ったからではありません。
あなたが“真剣に選んでいるからこそ”、それに見合う結果を求めてしまうのです。
真剣な人ほど、自分に厳しくなります。
うまくいかないと、「自分が悪いんだ」と背負ってしまう。
しかし、それはあなたが“生き方を軽く考えていない”という証でもあるのです。
だからどうか、そんな自分を責めないでください。
たくさん悩んできたあなたにこそ、伝えたいのです。
これからの人生で、選択を“当てよう”としすぎなくてもいいのです。
選んだあとに、「これはこれでよかった」と思えるように動いていけばいい。
そこにこそ、選択の価値があるのです。
では、実際にどうすれば“選んだことに意味を持たせる生き方”ができるのでしょうか。
私は、ひとつのヒントとして、「選び直しの視点」を持つことだと思っています。
選び直すとは、“後悔して別の道に戻る”という意味ではありません。
“今この選択を、もう一度「私の選択」として肯定する”という意味です。
たとえば、
・「本当はもっと違う道に進みたかったけど、いまこの仕事でできることに集中しよう」
・「あの人を選んだことに後悔があるけど、自分の感情と向き合う時間にしてみよう」
そんなふうに、「これを選んでしまった…」ではなく、「これを選んだことによって何ができるか?」と意識する。
このマインドセットの違いが、人生に“自分の意思”を取り戻す大きな鍵になるのです。
そして最後に。
人生の選択に、絶対的な正解を求めすぎないでください。
それよりも、“自分なりの納得”を少しずつ積み重ねていくこと。
それが、「私は人生を間違ってばかりだ」と思っていたあなたにとって、“自分で人生の責任をとる”という、生き直しの始まりになるはずです。
選択を間違えてばかりだと感じるのは、あなたが“人生をよくしたい”と願っているから。
その気持ちがあるかぎり、これからの人生は、きっと明るいものにしていけます。
そして、今日のこの時間からでも、あなたの人生は、少しずつ選び直していくことができるはずです。
それでは、今回はこの辺で。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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