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人生をどこで間違えたか知るには

どーも、西村です。

「人生、どこで間違えたんだろう…」

誰に言うでもなく、そんな言葉を心の中で何度もつぶやいてしまうことがあるのではないでしょうか。
  

うまくいかない仕事、うまくいかない人間関係、満たされない日々。

過去を振り返っては、「あのとき、ああしていれば…」という後悔が、頭の中を巡っていく。

もしかすると、あなたも同じように、「自分の人生、どこで間違ったのか知りたい」と感じているのかもしれません。
  

そうだとしたら、最初に静かに伝えたいことがあります。

“人生のどこで間違えたか”という問いに、明確な答えを求めすぎなくても大丈夫です。

なぜなら、人生とはもともと、唯一の正解ルートをたどるゲームではなく、『軌道修正を繰り返しながら、自分だけの正解ルートを作っていくゲーム』だからです。
  

とはいえ、そう言われてもすぐには納得できないこともありますよね。
  

あの大学を選んだのが間違いだったのか。

あの人と別れたのがターニングポイントだったのか。

やりたかった仕事を選ばなかったあの瞬間か。

親や世間の価値観を優先したあの時か…。
  

ひとつひとつを思い出しては、「ここで人生がズレたんだ」と感じてしまう。

すると次第に、「自分の人生は、最初から狂っていたのかもしれない」とすら思えてくることもあるでしょう。
  

しかし、ここでひとつ知っておいてほしいことがあります。

それは、

『人は、苦しい“今の状況”に納得しようとするとき、過去の中に“原因”や“犯人”を探そうとする性質がある』

ということです。
  

これは、心理学で「帰属理論(attribution theory)」と呼ばれるものです。

人は物事がうまくいかないとき、それを外部や過去の何かに“意味づけ”することで、今の自分の立ち位置に納得しようとします。

だからこそ、「どこで間違えたのか」を探す行為は、一見、過去を振り返っているように見えて、実は“今の自分が納得できていない”という心理の表われでもあるのです。
  

では、「人生をどこで間違えたのか」を本当の意味で知るには、どうすればいいのでしょうか。

私が大切にしているのは、

『今、自分がどこに(何に)違和感を抱いているのか?を丁寧に見つめる』

ことです。
  

たとえば、

・朝、布団から起き上がるときに感じる重たさ
・仕事中、ふと「このまま何年もここにいるのかな」と思う感覚
・誰かと会っているのに、心がどこか離れている感じ
・SNSを見たあと、胸に広がる漠然とした虚しさ

これらは、過去の選択が“間違いだったかどうか”を知るよりも、「今の自分が、理想の自分と、どれだけかけ離れているか」を教えてくれるサインなのです。
  

実際に以前、あるクライアントの方はこう言われました。

「自分の人生、ずっと間違い続けてきた気がします。親の言うとおりに大学に行き、安定した会社に入ったけど、今は何もかもが苦しい。どこから間違えたんでしょうか」

私はその方に、「“今、一番苦しいのはどんなときか”を教えてください」とお聞きしました。

しばらく黙ったあと、彼はこう答えました。

「誰かと話しているとき、自分の気持ちを押し殺して合わせているのが当たり前になっていて、自分がどんな人間なのか、もうよくわからないことです」

その瞬間、私は確信しました。

彼が本当に知りたかった“間違えた部分”とは、“気持ちを押し殺すことに慣れてしまったこと”だったのだと。

つまり、「人生をどこで間違えたのか」を知るには、『“いつから本音で生きられなくなったのか”を思い出すこと』なのです。
  

それは、進路選択だったかもしれません。

誰かに傷つけられた経験だったかもしれません。

「こうしなきゃいけない」と、勝手に自分を縛り始めた瞬間だったかもしれません。
  

しかし、それを知ったからといって、過去をやり直す必要はないのです。

むしろ、“そこから本来の自分を取り戻していくこと”こそが、人生を再び自分の手に取り戻す第一歩なのです。
  

認知行動療法の1つに、「再解釈(reappraisal)」という考え方があります。

過去の出来事の意味づけを、現在の自分の視点で見直すことで、脳のストレス反応や自己評価が大きく変わることがわかっています。

つまり、過去の選択を「間違いだった」と決めつけるのではなく、「当時の自分は、精一杯やっていた」と捉え直すだけでも、脳と心の中に“やり直す力”が生まれてくるのです。
  

そして、もうひとつ。

「人生は、間違いに気づいた瞬間から、いつからでも修正できるもの」だと、私は思います。

道を誤ったのではなく、“自分に合わない靴を履いて、無理に走ってきただけ”かもしれない。

だから、今から自分に合う靴を履き替えればいい。
  

自分の声を取り戻す。

小さな違和感に気づく。

心の息苦しさを見逃さない。

それが、人生の軌道を少しずつ“自分にとってまっすぐ”に戻していく行為なのです。
  

最後に。

「自分の人生、どこで間違えたんだろう」と思うのは、今の自分が、“本当はもっと自分が望むように生きたい”と願っている証拠です。

だから、その問いが出てきたこと自体が、実は大きな一歩です。

過去に戻らなくてもいい。

「今の自分」を起点に、これからの生き方を選び直せばいいのです。
  

人生は、どこからでも引き取り直すことができる。

その余白は、あなたが思っているよりずっと残されています。
  

どうか、今日からもう一度。

あなた自身の地図を、あなたの手で描いていってください。

それがきっと、ずっと探していた「本当の人生」の始まりになるはずです。
  

それでは、今回はこの辺で。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

  

P.S.

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人生をどこで間違えたか知るには|西村敏の哲学note
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