エネルギー平衡に基づく質量の幾何学的起源と光速度不変性の導出
著者・書誌情報
著者: 鈴木 雄介 (すずき ゆうすけ、1984年生まれ)
所属: 在野研究者、鈴木雄介ブログ
日付: 2025年11月(研究期間: 2008-2010年)
権利表記: Copyright © 2008-2025 Yusuke Suzuki. All Rights Reserved.
論文題目:
エネルギー平衡に基づく質量の幾何学的起源と光速度不変性の導出
概要
本論文は古典力学と量子力学での物理量の定義を再考し、質量、引力場と光速の間に成立する数学的な等価関係を提案するものである。我々は、巨視的な系での引力と斥力の均衡を仮定し、質量 m が引力場 A と光速 c の積として記述される一般式 m=Ac を導く。さらに、この定義を水素原子のエネルギー準位解析に適用することで、光速度不変性がエネルギー保存則からの論理的帰結として導かれる可能性を示す。
1. 序論
物理学で質量と時空の関係性は長らく議論の対象となってきた。アインシュタインの一般相対論 [1] は引力を時空の歪みとしたが、質量の起源自体については議論の余地が残されている。本研究では、質量を独立した物理量としてではなく、場と速度の関数として再定義することの数学的妥当性を検討する。
なお、本稿は著者が既に提唱した仮説 [2] を論文形式に再構成したものである。
2. 質量公式の導出
宇宙における巨視的な力の均衡状態を仮定し、質量 M の中心物体と、そこから距離 r にある質量 m の物体の間に働く力を考える。ここでは、ニュートンの万有引力 F と、それに対抗する万有斥力 S が釣り合っているとする。
ここで G は万有引力定数、p は斥力定数、A は中心物体 M が形成する場の面積係数、c は真空中の光速である。
F=S として等式を結ぶと、両辺から試験質量 m と距離の二乗 r^2 が相殺される。さらに定数項を正規化(G ≈ p)することで、中心物体の質量 M を定義する以下の関係式が得られる。
この式は、特定の質量 M に限らず、あらゆる質量が場と光速の積で表されることを示唆している。よって、これを一般化し、任意の質量 m について以下の基本等価式を定義する。
この定義により、質量(m)とは、空間的広がり(A)と時間的流動(c)の積であるという幾何学的理解が得られる。
3. エネルギー平衡則
アインシュタインの質量エネルギー等価則 E=mc^2 に式(4)を代入する。
この「エネルギー平衡則」は、エネルギー放出量が場の強度 A と光速 c の3乗に比例することを示す。
本理論では、この式に基づき、巨大質量天体(暗黒星団等)の中心部で火薬性とも呼ぶべきポテンシャルが解放され、自己崩壊とエネルギー排出が生じる過程を定義する。これを本稿では「花火効果(The Hanabi Effect)」と呼ぶ。いま観測されている宇宙背景放射は、単なる初期宇宙の残響ではなく、この効果によって巨大な光源の狭間で起きている継続的なエネルギー放出と解釈できる。
4. 光速度不変性の導出
光速度が一定である根拠を、ボーア模型におけるエネルギー準位から演繹的に導く。
リュードベリの式による水素原子のエネルギー準位 E_n は以下である。
これを E=mc^2 と結合すると、質量 m は以下のよう記述される。
この式を変形すると c^2 = -13.6 / (m n^2) となり、質量 m がエネルギーへと還元される極限状態で、速度 c は物理定数によって拘束される。つまり、光速度不変の原理は単なる仮定ではなく、エネルギー準位の離散構造から要請される必然的帰結である。
5. 結論
本論文により、質量とは独立した実体ではなく、場と速度の相関関数であることが示された。これは物理学の基礎方程式を空間量として統一する道を開くものである。
参考文献
Einstein, A. (1916). Die Grundlage der allgemeinen Relativitätstheorie (The Foundation of the General Theory of Relativity). Annalen der Physik.
鈴木雄介 (2008-2010). 『鈴木雄介ブログ』 (分類「科学」、物理学と天文学に関する記述群). https://yuusukesuzuki.blogspot.com/
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