教団憎み自殺した兄の葬式、勝手に旧統一教会式に…「なんてことするのか」と山上被告 銃撃裁判・被告人質問詳報2回目①
■教団関係者襲撃計画も「刺すのに躊躇」
30年、教団トップの韓鶴子(ハンハクチャ)総裁の娘が岡山県に来ると知り、ナイフや催眠スプレーを持って現地へ向かった。
被告「(韓総裁の娘が)ボディーガードと歩いていたので、躊躇(ちゅうちょ)した。非常に情けないというか、何とかする方法はないかと」
令和元年10月には韓総裁自身が愛知県に来日した。火炎瓶をもって襲撃を図るも、動線が分からず、こちらも失敗する。そして銃の自作を始めるようになる。
弁護人「何を考えた」
被告「ナイフは心理的に抵抗があり、距離を取らないと(殺害行為が)できない。火炎瓶を考えたが、確実性に欠けるので銃でやろうと」
被告は安倍氏を射殺する前に銃の発射実験を繰り返していたことが明らかになっている。
弁護人「威力をどのように認識していた」
被告「拳銃や散弾銃と比べて低い。『ごみのようなもの』と。時間と労力を費やしたが、できたものは(想像より威力が)低かった」
■「安倍氏は『われわれの味方』」と宣伝
尋問は、旧統一教会への恨みをなぜ安倍氏に向けたのかという事件の核心に入る。
弁護人「旧統一教会と安倍元首相を結び付けていたか」
被告「祝電を送っていた」
弁護人「官房長官時代の祝電?」
被告「そのころ、旧統一教会の関係者が『われわれの味方』と言っていた」
弁護人「旧統一教会の人は『味方』と宣伝していた?」
被告「そうかと思います」
安倍氏は、3年9月に旧統一教会の友好団体にビデオメッセージを寄せている。
弁護人「見たか」
被告「はい」
弁護人「いつ」
被告「はっきりと覚えていないが、出た直後くらいには」
弁護人「考えたことは」
被告「被害を受けた側からすると、非常に悔しい、受け入れられない」
弁護人「感情の言語化を」
被告はしばらく沈黙した上で答える。
被告「絶望と危機感かと」
弁護人「怒りは」
被告「怒りというより『困る』という感情でしょうか」
弁護側の尋問は終わり、検察側の反対尋問に移る。