成田空港(千葉県成田市)周辺の大規模開発事業に関する不動産投資商品で、出資者への配当が遅延している「みんなで大家さん」(成田商品)を巡り、開発用地の4割を所有する成田国際空港会社(NAA)が、事業者側との土地の賃貸借契約を今月末で打ち切る方針を固めたことが関係者への取材で分かった。商品は出資者から1500億円を集めており、開発事業に大きな影響が出ることは必至だ。
◆27日の定例記者会見で表明へ
事業地は東京ドーム約10個分に相当する約45万平方メートル。そのうちNAAは約19万平方メートルを所有し、事業を手がける共生バンク(東京都千代田区)と2020年9月から賃貸借契約を結び、これまで2度にわたって延長。今月末が契約期限となっていた。
関係者によると、工事を継続するための資金力が確認できなかったことが契約を打ち切る理由という。27日の定例記者会見で明らかにするとみられる。
NAAの藤井直樹社長は21日の衆院国土交通委員会で、契約延長の是非について「工事の遂行能力があるかなどを確認しており、適切に判断する」と答弁していた。
◆小泉一成・成田市長「計画に影響…造成工事は完成させてほしい」
開発許可を出している成田市は25日、共生バンクが申請した4度目の工事期限延長を受理したばかりだった。小泉一成市長は26日の定例記者会見で、NAAによる契約打ち切りについては確認できていないとした上で、「(打ち切りになれば)計画面積が変更になる。影響はあるが、造成工事は完成させてもらいたい」と話した。
都市計画法は、開発許可について「工事完了の能力を欠いている場合、許可を取り消すことが望ましい」と規定。市の幹部は会見で、共生バンクに資金の裏付けを説明するよう求めているが、回答は現時点でないと明かした。一方で、「許可の取り消しは容易ではない」とも話した。(井上真典)
みんなで大家さん(成田商品) 成田空港近くの敷地に複合商業施設やホテルなどを計画する大規模開発に関連した投資商品。多数人で出資し合い、不動産物件を共同で所有・運営する。共生バンクグループが手がける。想定利回り7%をうたい、テレビCMなどで勧誘。成田以外の商品も含め、高齢者を中心に一般投資家約3万8000人から出資金約2000億円(昨年4月末時点)を集めたとされる。今年7月から配当遅延が発生。出資者1191人が出資金の返還を求め、集団提訴している。
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