土地契約、延長しない方針 「みんなで大家さん」事業で成田空港会社

有料記事

小林誠一 増山祐史
[PR]

 成田空港千葉県)近くの開発用地への投資商品「みんなで大家さん成田」で、政府が100%出資する成田国際空港会社(NAA)が、開発事業を行う不動産会社「共生バンク」(東京都千代田区)との土地の賃貸借契約を11月末で終え、更新しない方針を固めた。関係者への取材でわかった。

 NAAが貸している土地は、共生バンクが千葉県成田市から開発許可を得た約45・6万平方メートルの約4割にあたる約19万平方メートルを占め、開発に一定の影響が出る可能性がある。共生バンクは26日の取材に「コメントできない」とした。

 「みんなで大家さん成田」は、共生バンクの子会社「みんなで大家さん販売」が売り、大阪市にある共生バンクのグループ会社「都市綜研インベストファンド」(ファンド社)が運用する。

集金1580億円 分配金止まり、訴訟相次ぐ

 共生バンクによると、資金調達は2020年11月に始め、想定年利回り7%をうたって昨年9月時点で約1580億円を集めた。今年7月31日以降の分配金の支払いが止まっている。

 出資者のうち5人は9月、ファンド社を相手取り、「みんなで大家さん成田」などの契約解除と出資金返還を求め大阪地裁に提訴。別の1191人は計約114億円分の契約解除と出資金返還を求め同地裁に提訴した、と代理人が11月5日に発表した。共生バンクは取材に、10月1日付で「誠実に訴訟対応を行って参る所存」などと回答していた。

 NAA側はこうした状況を踏まえ、事業者側に工事を続ける資金力が確認できないなどとして、賃貸借契約を更新しない方針を共生バンク側に通知する。近く公表するとみられる。

 一帯の土地について成田市は、19年10月に開発許可を出した。うち約6・3万平方メートルは同月、千葉県が農地からの転用を許可。NAAによると、同社は20年9月、共生バンクに年間賃料額約1800万円で貸す契約を結んだ。

 共生バンクはホテルなどを造ると主張している。都市計画法に基づく開発登録簿によると、工事の完了予定は当初21年3月だったが、22年10月、23年10月、25年11月と変更が続き、いまは27年8月になっている。

工事の進み具合、全体は2% 成田市の対応は

 今年1月時点の農地転用対象…

この記事は有料記事です。残り678文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
増山祐史
東京社会部|国土交通省担当
専門・関心分野
運輸行政、事件事故、独占禁止法、スポーツ