本日の一曲 vol.839 メリー・クレイトン:ギミー・シェルター (Merry Clayton: Gimme Shelter, 1970)
ふらここさんの記事を楽しく読ませていただきました。
3回戦の「Your Mother Should Know vs She's A Rainbow」の名勝負は、ちょうど「サージェント・ペパーズ(1967/5/26発売)」「マジカル・ミステリー・ツアー(1967/11/27発売)」と「サタニック・マジェスティーズ(1967/11/25発売)」のころで、確かに「She's A Rainbow」の僅差での勝ちと言えるかもしれませんが、このころまでは、どうしてもローリング・ストーンズがビートルズの後塵を拝していたと言わざるを得ない、と思っています。
しかし、この後の流れはもはやそれぞれ独自の道を歩んだのではないでしょうか。ビートルズは「ホワイト・アルバム(The Beatles, 1968/11/22発売)をリリースして「Lennon/McCartney」は分裂の道を歩み、ストーンズは「ベガーズ・バンケット(Beaars Banquet, 1968/12/6発売)」をリリースして「Jagger/Richards」の結束をより強固にしていった、という流れになると思います。
ベガーズ・バンケットのころから、ストーンズからブライアン・ジョーンズ(Brian Jones, 1942年2月28日生~1969年7月3日没)さんが脱落していくのですが、その次のアルバム「レット・イット・ブリード(Let It Bleed)」の制作中に、ブライアンさんが脱退し、ミック・テイラー(Mick Taylor, 1949年1月17日生)さんが加入し、1969年12月5日にアルバムがリリースされました。ストーンズのアルバムに順位をつけるなら、個人的には、この「レット・イット・ブリード」を1位に推したいと思っています。アルバムのプレイリストです。
ちなみに「レット・イット・ブリード」はビートルズの「レット・イット・ビー(Let It Be, 1970/5/8発売)」の後追いだと勘違いされることもありますが、発売時期は「レット・イット・ブリード」の方が先でしたし、キース・リチャーズ(Keith Richards, 1943年12月18日生)さんも、どこかで「(題名が似ているのは)偶然だ」と話していたと思います。
「Let it bleed(血を流せ)」という題名自体刺激的なものでしたし、アルバム1曲目の「ギミー・シェルター(Gimme Shelter)」も、「War」「Rape」「Murder」と刺激的な言葉が次々と歌われる鬼気迫る曲でした。
この曲で女声ボーカルをとっているのは、メリー・クレイトン(Merry Clayton, 1948年12月25日生)さんです。この曲のレコーディングのとき、クレイトンさんは妊娠中だったにもかかわらず、突然呼び出されて寒いスタジオの中で歌った、だから声が万全でなく、かすれた(cracks)とのことです。しかし、結果的に、クレイトンさんのその歌唱のおかげで、この録音が緊迫感のあるものになったと思います。
このレコーディングの後、クレイトンさんは流産したと伝えられています。レコーディングのせいだったのかは不明ですが、クレイトンさんは、1970年10月に「ギミー・シェルター」を歌い、同名のアルバムをリリースしました。キーをストーンズの C♯m から Gm に変えているため、穏やかな歌い方になっています。
アルバムのプレイリストです。
一方、ローリング・ストーンズには、12月5日の「レット・イット・ブリード」リリースの翌日である12月6日、アメリカ・カリフォルニアにあるオルタモント・スピードウェイで開催されたフリーコンサートで、コンサートの管理・警備の不行き届きから観客が暴徒化し、殺人事件まで起こってしまったという「オルタモントの悲劇」が襲ったのでした。
(by R)
いいなと思ったら応援しよう!
読んでくださってありがとうございます!サポートしていただけるととても嬉しいです!

コメント