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【開幕】企画展「ワニ」国立科学博物館で2026年3月1日まで 水辺の王者の多様な姿と生態を最新の科学的知見で

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企画展「ワニ」が11月26日(水)から国立科学博物館(東京・上野公園)で始まります。開幕前日の報道内覧会を取材しました。
太古から姿をほとんど変えずに水辺の王者であり続けるワニの多様な姿と生態を、最新の科学的知見で紹介。日本には生息しませんが、江戸時代に海を渡り漂着した驚きのワニの古記録もありました。


アボガドの和名は「ワニヤシ」であることなど、ワニ愛あふれる吉川夏彦・国立科学博物館研究員が「へぇ」ということをたくさん教えてくれました。5メートルのイリエワニもだんだん可愛く見えてきます。

大西洋を泳ぎ切ってアメリカ大陸上陸

とは言え白亜紀に水辺の捕食者として登場し、恐竜「大絶滅」すらも乗り越えた強者。なんとアメリカのクロコダイルはアフリカから大西洋を泳いで渡ったという驚きの研究成果も。

アメリカワニ。塩に強く今でもカリブ海の島々に渡ることもあるという

龍はワニ?

中国で生まれた「龍」とは最初から伝説上の生物ではなく、原生種では下の「マレーガビアル」に近いすでに絶滅した大型ワニ(日本で化石が見つかる「マチカネワニ」に近縁)だったのでは?との説も興味深かったです。

現在は多くのワニが絶滅の危機にさらされています。人間よりも太古から地球で生きるワニとの共存を考えるきっかけにしたいです。企画展は熱川バナナワニ園が特別協力し、会場では貴重なワニの赤ちゃんの鳴き声も聞けます。今日は特別に「熱川(あたがわ)ばにお」も来場しました。

企画展「ワニ」は国立科学博物館日本館1階で11月26日から来年3月1日まで。常設展示入館料で見られるほか、もちろん特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」(2月23日まで)と一緒に見ることができます。
(読売新聞 美術展ナビ編集班 岡本公樹)

企画展「ワニ」
会場:国立科学博物館 日本館1階企画展示室・中央ホール(東京・上野公園)
会期:2025年11月26日(水)~2026年3月1日(日)
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合は火曜)、12月28日(日)~2026年1月1日(木)※1月12日(月・祝)、2月16日(月)、2月23日(月・祝)は開館
入館料:一般・大学生630円
高校生以下・65歳以上は無料
アクセス:JR「上野駅」公園口から徒歩5分/東京メトロ銀座線・日比谷線「上野駅」から徒歩10分/京成線「京成上野駅」から徒歩10分
詳しくは、かはく公式サイトまで。

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